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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第三十六話 心があるから人間なんだよその六

 そしてそのうえでだ。キュウべえにこう問い返した。
「はじめて聞くけれど」
「特撮のヒーローか何かか?」
「簡単に言うと君達の味方だよ」
 キュウべえは二人に本当に簡単に話した。
「同じく魔獣と戦う存在なんだ」
「あたし達と同じで魔獣を戦うって」
「そんな奴あたし達だけじゃなかったんだね」
「うん。それでね」
 二人にだ。キュウべえはさらに話した。
「マミとほむらは何処かな」
「マミさんはもうすぐ来るわ。今日日直らしくてそっちの仕事があるらしくて」
「ほむらの奴は宿題出しに言ったぜ」
 二人はこうそれぞれだ。キュウべえに答えた。
「だから今はね」
「ちょっといないぜ」
「けれどすぐ来るんだね」
 キュウべえは二人の少女の返事をこう認識して返した。
「そういうことだね」
「まあね。二人共すぐだと思うわ」
「ちょっと待てばいいぜ」
「じゃあいいよ。彼等と話をしてよ」
 キュウべえはあらためてだ。二人に乾達を紹介した。
「仮面ライダー達とね」
「ええと。宜しくお願いします」
「宜しくな」
 二人は乾達にそれぞれ挨拶をする。青い髪の少女は頭を下げて一礼して赤い髪の少女は微笑みで挨拶にしていた。そうした挨拶からだった。二人は名乗ったのである、
「美樹さやかです」
「佐倉杏子さ」
「ああ、俺は乾巧だ」
 乾が最初に名乗った。
「後二人いるんだな。その二人が来ればな」
「はい、ファミレスか喫茶店に入って」
「そこで話そうぜ」
「悪い娘達じゃないわね」
 真理はさやかと杏子の話を聞いて述べた。
「この娘達はね」
「そうだね。じゃあ話が早いね」
 啓太郎もさやか達が悪い娘でないとわかって安堵した。そうしてだ。
 メンバーが揃ってからだ。そのうえでだった。
 喫茶店、大きな円卓のあるその店に入ってだ。そこでそれぞれお茶にケーキを頼んでからだ。彼等は話をはじめた。その中でだった。
 黄色の長い髪を左右でロールにした小柄な、だが大きな胸とおっとりとした感じのオパールの瞳の少女と黒のロングヘアに髪と同じ色のヘアバンドをした黒いいささか表情のない瞳の少女、この二人が名乗ってきた。
「巴マミです」
「暁美ほむらよ」
 それぞれ名乗りだ。それからだった。一同はお互いの話をはじめた。
 そしてそれが終わってからだ。巴マミが紅茶を手に持ちながらこう言った。
「では。この世界にですか」
「そうなんだよ。スサノオが介入してきてるんだよ」
 海堂がマミに対して話す。
「それは間違いないな」
「スサノオ。神と聞いたけれど」
 暁美ほむらは静かに言ってきた。
「その神は私達を見ている」
「そう。俺達があいつの仕掛けたものをどう越えるかを見ているんだよ」
 三原がほむらに答える。
「あいつは退屈を紛らわせる為にそうしているんだよ」
「そりゃまた迷惑な奴だな」
 杏子は忌々しげな顔でスサノオをこう評した。言いながらケーキをその手に持っている。
「あたし達が何をするか見て楽しむなんてな」
「悪趣味って言えば悪趣味なのよね」
「そうそう」
 真理も啓太郎もそのことは否定しない。
「正直放っておけとも思うわ」
「けれどあいつは俺達がどう乗り越えるのかを見て楽しむんだよ」
「だから。私達にしてもね」
「負ける訳にはいかないからな」
 だから戦うというだ。彼等もだ。
「人間として、ってことになるわね」
「それでこの世界にも来たんだよ」
「人間ねえ。正直なところね」
 真理が今言った人間という言葉にはだ。さやかはだ。
 腕を組み顔をうつむけてだ。こう言った。
 
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