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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇

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第二次篇最終部 第二部 神を断つ剣

               第二次篇最終部 第二部 神を断つ剣
ガンエデンの側に来た。そこはまるで全く別の世界であった。
空中に島々が浮かび、中央に一際大きな島がある。そこには巨大な塔があった。
「まさに空中庭園だな」
「ガンエデンとクストースはここにるのか」
シナプスとブライトはそれを見て言う。
「各機へ!」
マリューが指示を下す。
「直ちに出撃を!」
すぐに全員出撃した。全機空に、母艦の上に展開する。
目の前が突如として光った。そして今僕達が姿を現わした。
クストースであった。空に悠然とたたずんでいた。万丈は彼等を見て言う。
「現れたな、クストース」
「ようこそ」
ここで孫も姿を現わしてきた。あの龍に乗って。
「約束の地バラルへ」
「孫さん、貴方も」
「当然僕もね。いない訳がないだろう?」
そうクスハに返す。
「僕はガンエデンの僕なんだからね」
「御前にとってはそれが正義なのだな」
「そうだよ」
そうゼンガーにも答える。
「だからこそ今ここにいるんだよ」
「そうか」
「そうさ。さあ」
ここで後ろを振り返る。
「我等が神のおでましだ。皆で讃えよう」
これまで以上の光が起こった。そうしてまたイルイの声が聞こえてきた。
「ロンド=ベルの戦士達よ」
イルイが言う。
「私は貴方達を待っていました。間も無く私は結界によって、地球を封印します」
「イルイ・・・・・・」
アイビスはそのイルイを見ている。
「そして私が定めた剣達よ。ガンエデンと共にこの最後の楽園を護りましょう。それが私と貴方達に与えられた使命なのですから」
「イルイ」
アムロは彼女に問う。
「君の使命は誰に与えられたものなんだ?」
彼女を見ての言葉だった。
ガンエデンとは一体何だ?君達は何処から来たのだ?」
「古の人々の願い」
これがイルイの言葉だった。
「それが私達を形造った。ガンエデンは人造神・・・・・・バラルはその玉座」
「人造神!?」
「そう」
またアムロに答える。
「古の時代。空の彼方から来たりし大災厄を逃れるためにガンエデンは造り出されたのです」
「人の造り出した神だと」
ブライトはその言葉に顔を顰めさせる。
「ならばシュウやサコンの予想通りあれは人が造り出した地球の防衛システムだということなのか」
「かつて生きとし生ける者を滅亡の危機に追い込んだ邪神や破壊神達」
「それはまさか」
「おそらくは」
アムロとクワトロはそれを聞いてそれぞれ言う。
「宇宙怪獣だな」
「ああ」
「ガンエデンは彼等による災厄を逃れ最後の楽園として選ばれたこの星を護る存在なのです」
「それで君は地球を守る手段として結界による封印を選んだわけだな?」
今度は万丈が問うた。
「そうです」
イルイは万丈の言葉にも答える。
「この星は遥かな昔から多くの者によって干渉を受け続けてきまし。銀河の彼方から飛来したオルファン、ビムラー、ゲッター線」
今までのことについて語る。
「異星からの来訪者達」
「その結果導き出された答えこそが地球を滅亡の危機へ追い込んだバルマー戦役や今回の戦いなのだったのです」
「待ってくれ」
竜馬がそれに反論する。
「ビムラー、ゲッター線は地球を滅亡させるためのものじゃない。オルファンだって最後には」
「そうだ!」
勇も言う。
「人類のとの共存を選んでくれた!」
「無論私もあれ等の力の素晴らしさは理解しています」
イルイもそれはわかっていた。
「ですがそれ故に多くの災いをこの星に振りまいてしまいました」
「うう・・・・・・」
「ゲッター線は恐竜帝国を、ビムラーはドクーガを、オルファンはリクレイマーを」
イルイはさらに言う。勇も竜馬もその言葉には言い返せなかった。
「強い力は災いを生み出してしまうのです。貴方達も例外ではありません」
「そのことは僕達も充分に承知している」
万丈がそれに反論してきた。
「だからこそメガノイドのように自分の力に溺れずこの星や多くの人達を、いや平和を願う宇宙の同胞達を守る為に己の力を使っている!」
「それもわかっています」
イルイはその彼にも答える。
「何故なら私は貴方達のことを傍で見ていましたから」
「それならどうして!」
ヒメがイルイに問う。
「でも、そんな貴方達の存在ですら、多くの敵や災厄を呼んでしまうのです」
そう言うのだった。
「若し戦いの中で貴方達が力尽きたら。若し貴方達の力すら上回る存在が現れたら。その時はこの楽園が最期を迎えることになるのです」
「何言ってんだ!」
甲児はムキになって反論する。
「そんなこと俺達が許すものかよ!!」
「ああ!」
そして凱もまた。
「例えどんなに巨大な敵が現れようと俺達は戦う!この世界を守る為に!!」
「果たしてそうでしょうか?」
それでもイルイはその二人に対して言うのだった。
「何っ!?」
「貴方達の命は無限ではありません。今はその力で地球を護ることが出来てもこれから先、そう未来永劫この星を護ることは無理なのです」
「それは違う!」
今度はカミーユが叫ぶ。
「人の命に限りはあっても人の意志は受け継がれていくものなんだ!例え俺達がいなくなっても俺達の意志を継ぐ者が必ず現われる!」
「そうだ、俺達がいなくなろうとも!」
シンもまた。
「必ず!その心は!」
「それはわかります」
イルイはまた言った。
「私もガンエデン。アウグストスとも呼ばれる者よりその意志と力を受け継いだのですから」
「アウグストス!?」
「何だわさ、それ!?」
ショウとボスはその言葉に顔を顰めさせる。
「確かローマ帝国初代皇帝の名前だった筈だ!」
京四郎がここで説明してきた。
「しかし何故ここで」
「いえ」
しかしイルイはそうではないと言う。
「私に意志と力を与えたのはその者ではありません」
「じゃあ」
キラがイルイに問う。
「貴方が言うアウグストスとは一体」
「最初の強念者」
それがイルイの答えであった。
「貴方達がサイコドライバーと呼んでいる人々の祖です」
「それじゃあ!!」
「強念者!!」
クスハとブリットは今それに気付いた。
「サ、サイコドライバー・・・・・・まさか」
「そうだよ」
孫は超能力者でありバルマーの血を引くタケルに対して応えてきた。
「エアロゲイターのユーゼス=ゴッツォが追い求めていた人の念を力に変える者だよ」
「私もあの人にそう呼ばれていた」
クスハはユーゼスとの戦いのことを思い出していた。
「じゃ、じゃあ私もイルイちゃんと同じで!?」
「ガンエデンがサイコドライバーの正体、いやオリジナルだと言うのか!?」
「そうです」
イルイはまたアムロに答えた。
「その通りです」
(では)
ヴィレッタは話を聞いてまた気付いた。
(あれがもう一つの!)
「私やブリット君の力はガンエデンが!?」
「まさか・・・・・・」
「かつてガンエデンによってサイコドライバーの血を組み込まれた者達がいました」
イルイは二人に対して説明する。
「彼等にはガンエデンや三体の僕達の代わりにこの星を護る使命が与えられたのです」
「やはり・・・・・・」
「しかし長い時が人々との交わりが彼らの血を薄めていきました」
「じゃ、じゃあ私達は・・・・・・」
「ええ」
クスハ達に答える。
「その者達の末裔。その中で私は最も強い力を持っていた為ガンエデンの巫女として選ばれたのです」
「!ということは!」
「ああ」
シーブックにシローが答える。
「イルイはガンエデンに造り出された存在ではない。彼女は人間だ」
「そうですね」
「俺達と同じくな」
「じゃあ」
「そうだ」
ゼオラにゼンガーが答える。
「ガンエデンの呪縛から解き放たれれば」
「イルイは元に戻るんだな!」
「そうだ。しかし」
ゼンガーは今度はアラドに答えた。
「可能性は限りなく低い」
「ヘヘッ、ちったあ成功率が高くなってきたんじゃねえの!?」
「いいえ、違います」
豹馬の声は他ならぬイルイによって打ち消された。
「私は自分の意志でガンエデンの下にいます」
「えっ!?」
「ど、どういうことだ!?」
アイビスとスレイが驚きの声をあげる。
「自分の意志でって」
「私は貴方達の戦いをずっと見てきました」
今度はツグミに対する言葉であった。
「貴方達はこの星を護る為に多くの人を護る為に傷つくことを恐れず、その命を顧みず戦い続けてきました。先程お話したように」
「そうだ、私達は」
アイビスはそうイルイに告げる。
「守られるだけなのは嫌だ、守る側の力になりたい」
「この世界を守ることがロンド=ベルの使命だ!」
「それは見てくれていたわよね」
「アルテリオンとベガリオン」
その名を告げる。
「ですがその意志がこの星に更なる災いを呼ぶことになるのです」
「なっ!?」
「だから私は・・・・・・」
遂に言う。
「この星を封印します」
バラルの塔から光の矢が放たれる。そしてそれは。
「何っ!?」
「い、今の光は!?」
一矢とコウはその光を見て声をあげる。
「月の方へ行ったぞ!!」
「月!?まさか!!」
サンシローと大文字が月の方に顔を向ける。するとミドリがすぐに報告してきた。
「小バームに直撃弾がっ!!」
「やはり!!」
「な、何だって!?」
一矢はその報告に我を失った。
「エリカ!!」
「小バームは動力部を損傷した模様!!」
「イ、イルイ!君はっ!?」
ミドリの報告を聞きながら慌ててイルイに問い返す。
「何をするんだ!エリカを!」
そこにまた光が放たれる。それが。
「ま、また撃った!?」
「あの方角にはサイド三が!!」
カイとハヤトが叫ぶ。
「ブ、ブライト艦長!!」
「どうした!」
咄嗟にトーレスに顔を向ける。
「サイド三のコロニーにも攻撃が!!」
「被害は!!」
「幸いかすっただけです!しかし直撃を受ければ!」
「くっ!」
「止めろイルイッ!」
健一がイルイに言う。
「小バームやコロニーの人達を殺す気か!」
だがイルイは答えない。そのかわりにまた光が放たれた。
「今度は何処へ撃った!?」
「つ、月ですっ!」
シモンがシナプスに答える。
「月のフォン=ブラウン方面!!」
「馬鹿な!この位置と角度でか!?」
「ガンエデンは地球の外にある物体を攻撃しているというのか」
マイヨもそれを聞いて驚きを隠せない。
「まさか」
「いや、間違いない」
マサトはそう判断していた。
「これは」
「地球の外にあるものを全て」
それを聞くアランの顔は曇っていた。
「ならばそこにいる者達は」
「止めるんだイルイ!」
アムロは必死にイルイを止めにかかってきた。
「御前が地球の守護神だと言うのなら何故コロニーの人達を攻撃する!?」
「それは当然のこと」
「当然!?」
「何故ならガンエデンは地球の守護。その守護対象は地球で生きる者達のみです」
アムロ「なっ・・・・・・!」
アムロは今の言葉に絶句した。
「何だって!?」
そして洸もまた。
「地球で生きる人だけをか」
「そうです、レーツェルよ」
レーツェルに語る。
「地球の外に存在する者全てガンエデンが抹消します」
「やはり」
シュウはそれを聞いて納得したように頷く。
「ガンエデンの封印とはそういうものでしたか」
「その通りさ」
彼には孫が答える。
「地球の外に住む者達を全て抹殺しその後に結界で地球を覆い尽くす」
彼はそう説明する。
「誰も寄せつけず誰も外界へ行かせず、ガンエデンの加護によりこの星は真の意味で最期の楽園となるんだよ」
「ということは」
「そうさ」
またシュウに答える。
「外からの干渉を一切受けつけず宇宙へ出て戦いを繰り広げることもなく。人類はガンエデンの加護の下地球で生き続けていくのさ」
「だから御前はスペースノイドを抹殺すると言うのか!?」
カミーユは表情を一変させて彼女に問う。
「同じ人類を」
「大地を離れた人類はもう地球人ではありません」
「それは嘘だ!」
カミーユはそれに反論する。
「宇宙に出た人々も同じだ!」
「いえ、彼等は地球にとって異物」
しかしイルイはその言葉を聞こうとしない。
「排除されて然るべき存在なのです。現にジュピトリアンはバルマーと手を結びました」
「そんな一握りの人間の為に大勢の人達を殺されてたまるかよ!!」
ジュドーがムキになって言い返す。
「そんなことでな!」
「ですがもう時間がないのです」
イルイはその言葉を遮る。
「一刻も早くこの星を封印しなければ。地球に住む人々へ楽園と平和を与えなければ」
「そんな方法で手に入れた平和なんか嘘っぱちだよ!」
勝平が反論する。
「他人を排除して何になるんだ!」
「そうだ!」
ダバはペンタゴナの者だからこそ言った。
「そんなものは平和じゃない!独善だ!」
「貴方達は人類を星の海へ導く存在なのですね」
「その通りだ!」
バサラが彼女に叫ぶ。
「俺のこの歌は!銀河まで響かせてやる!」
「それならばガンエデンにとっては排除すべき対象です」
「排除できるのならしてみやがれ!」
そんなことで怯むバサラではなかった。
「この俺の歌は不滅だぜ!」
「その通りだ!」
フォッカーがそれを聞いて言う。
「俺達はこのまま!皆を護ってみせる!偽りの平和じゃなくてな!」
「では私が見定めた剣達よ」
イルイはそれを聞いて彼等に告げてきた。
「私と共にこの星を護らぬと言うのなら。ガンエデンは貴方達をも排除します」
「ほ、本気なのイルイちゃん」
ミレーヌがイルイに問う。
「私達を」
「違うな」
しかしバサラはここで言った。
「バサラ」
「イルイの心は感じねえ。感じるのは」
「ガンエデンだけなんだな」
「ああ」
イサムにも答える。
「俺の感じはそうだ。だから」
そこにまた光が放たれた。
「今度は何処が狙われた!」
「太平洋上のオルファンです!」
トーレスが報告する。
「何とか無事ですが」
「そんな、それじゃあ」
「さあ、選びなさい」
イルイは驚くヒメをよそに彼等に問う。
「ガンエデンの下で剣としての使命を果たすか、ここでガンエデンに排除されるか。そのいずれかを選ぶのです、今」
「それは決まっているわ」
クスハがそれに答えた。
「イルイちゃん」
そしてイルイに声をかける。
「私、貴女を助けるわ」
「クスハ」
イルイはその彼女に声をかけてきた。
「私が与えた選択を受け入れないというのですか?」
「そうよ。だって私決めたもの」
そうイルイに告げる。
「昔のイルイちゃんを取り戻すって。だから」
「私もだ」
アイビスも出て来た。
「覚えているよな。はじめて会った時」
ダカールでのことを。今言う。
「私があんたを助けて。そして今も」
「アイビス」
「ああ、やってやる」
ツグミにも答える。
「何があってもな。イルイを救い出す!」
「そうでなくてはな」
スレイが今のアイビスの言葉に笑ってきた。
「御前じゃない。私も乗る」
「スレイ・・・・・・」
「いい、アラド」
ゼオラがアラドに声をかける。
「何があっても」
「わかってるさ。絶対に助け出すからな、イルイ」
「ええ、何があってもね」
アラドとゼオラも身構える。そしてゼンガーも。
「後ろは任せろ」
ククルが彼に言ってきた。
「安心してな」
「頼む。俺の相手はイルイではない」
そう告げる。
「俺の相手は神・・・・・・今それを断ち切る」
「友よ、迷うな」
レーツェルもまた彼に告げる。
「迷えばそれが過ちとなるぞ」
「わかっている。では」
「だからイルイちゃん!」
クスハがまたイルイに言う。
「私達といた時のことを思い出して!!」
クスハのサイコドライバーの能力が解放された。
「本当の自分を取り戻してっ!!」
「!!」
「これは!」
イルイだけでなく孫も声をあげる。すると異変が起こった。
サイコドライバーの能力が発言される。するとイルイが急に苦しみだした。
「ううっ!あああっ!!」
「ガンエデンが!」
「イルイちゃん!!」
「イルイッ!!」
孫もクスハもブリットもそれを見て声をあげる。イルイはその中で苦悶の声をあげていた。
「う、うううっ!」
(そんなことない)
その時イルイの中で誰かの声がした。
「くっ!うう!」
(クスハは優しくて強い心を持ってる)
それが彼女の中の声なのかはわからない。しかし確実に声をかけてきていた。
「う・・・・・・ああっ!」
(だから龍の神様が力を貸してくれるの。この世界を、皆を守れるように)
「まだ残っていたのか」
それを見て孫が顔を顰めさせた。
「ガンエデンよ」
「わかっているわ」
イルイが孫の言葉に応える。そうして彼女のサイコドライバーが発現された。
「消えろ、イルイ!!」
「えっ!?」
「今消えろって」
ゼオラとアラドは今の言葉に目を丸くさせる。
「どういうことなんだよ」
「クスハ」
「え、ええ」
クスハはブリットの言葉に頷いた。
「若しかして」
「拒否反応か!?」
「・・・・・・・・・」
イルイは沈黙している。クスハはそのイルイに声をかける。
「イルイちゃんっ!!」
「・・・・・・・・・」
だがイルイは答えない。不気味な沈黙に入っていた。
「イルイ!」
ロウが彼に声をかけた。
「俺達の声は届かないのかよ!」
「決めたんだな」
大介は彼女の沈黙を見て悟った。
「この地球を」
「ならガンエデン」
鉄也もそれを見て言う。
「俺達は御前に排除されるわけにはいかない」
「俺達はスペースノイドも守る!」
「ああ!バーム星やゼーラ星の人間もだ!」
コウとサンシローも言った。
「そしてゲッター線やビムラーと共に生き」
「オルファンが見せてくれた可能性を信じる!」
竜馬と勇も言葉を出す。
「生憎僕達は過保護な神様なんか必要ないんでね」
万丈は軽いが強い言葉であった。
「人間は自分の手で平和を掴んでみせるよ」
「ガンエデン」
マサトが彼女を見据えていた。
「例え貴女が神だとしても。僕達は自分の手で」
「わかりました」
イルイは彼等の話を聞いた。これで全てを決めたのだった。
「これより人造神ガンエデンはその使命を果たす為」
そうロンド=ベルに告げる。
「この最後の楽園を護る為、貴方達を排除します」
イルイはバラルの塔の頂上へ移った。そして。
激しい振動が起こった。天が揺れていた。
「な、何だぁ!?この震動は!?」
マサキが言う。
「何なんだ、これは」
「それだけじゃねえ!」
リュウセイが叫ぶ。
「それにこの歌声は」
「来ますよ」
シュウが皆に告げる。
「神が」
「神・・・・・・」
「はい」
また告げる。
「全てを護る神、ガンエデンが」
何かが降臨した。それは巨大な六枚の翼を持つ女の天使であった。
「あれが!」
「地球の守護神」
一矢と洸はその姿を見て言う。
「ガンエデンか!!」
そして凱も。今その巨大な神が姿を現わしたのであった。
「これがか」
万丈はその天使を見て言った。
「これがバラルの戦力という訳か。そして彼等とイルイを操るシステムがあのガンエデン」
「イルイが自分自身を取り戻すか…達の手でガンエデンのシステムを破壊すれば助けられる筈だ!」
宙はそう読んでいた。
「そうだなクスハ」
「え、ええ」
「ならやってやる!」
凱が叫ぶ。
「ここで!」
「よし!出撃前に言った通りイルイを助けてやろうぜ!」
宙は今高らかに叫ぶ。今それが皆の言葉であった。
「何があってもな!」
「少しでも可能性があるのなら」
そして凱も。
「俺はそこに全てを賭ける!」
「そういうことだな」
真吾がそれに頷く。
「俺達もそれが理由で来てるしな」
「そうね。ここはヒーローらしく」
「格好よく決めますか」
レミ^とキリーもまた。それぞれ言う。
「おいおい、皆乗ってるな!」
「いい感じだ」
デュオだけでなくウーヒェイも笑っていた。
「そうだな。ここが正念場だ」
「いいですね、ヒイロ」
「ああ」
ヒイロもまたトロワとカトルの言葉に頷く。
「わかっている」
「いいな、御前等!」
ケーンがタップとライトに声をかける。
「決めてやるぜ!」
「おいおい、これがクライマックスってやつか」
「中々熱中するものだな」
「オーラを感じる」
ショウが言った。
「イルイを助ける力だ」
「ナデシコ、このまま前です」
ユリカはナデシコに指示を出す。
「イルイちゃん救出作戦です」
「了解です」
ルリがそれに頷く。
「それでは」
「はい。皆さん御願いします」
「じゃあ、私達のやることは決まったわね」
「ああ。露払いは我々でさせていただく」
ヴィレッタとレーツェルが言う。
「私達もだな」
「見せ場だ。やるぞ」
リンとイルムもまた。彼等も心を一つにさせていた。
「囚われのお姫様をいざ!」
ハッターも言った。
「助けにゴーーーーーッ!」
「そうこなくっちゃ面白くとも何ともないわよ!」
アスカも地を出していた。
「ミサト、いいわね!」
「断るわねないでしょ」
ミサトが笑ってアスカに返す。
「私達の得意分野だしね」
「イルイを助け、地球を救う為なら」
健一の言葉だ。
「俺達は力を惜しまない」
「その通りだ!」
豹馬がそれに同意して叫ぶ。
「ガンエデンだかガンモドキだか知らねえがブッタ切ってやろうぜ!!」
「全軍救出開始!」
大河の指令はいつもとは違っていた。
「我々に後退は許されない!諸君等の奮闘に期待する!」
「行くよ皆!」
ルネがそれに続く。
「この星の明日の為に」
「ガンエデン!」
ゼンガーが彼女に叫ぶ。
「イルイの為に御前を・・・・・・断つ!」
「そしてイルイ!」
「御前を!」
ゼオラとアラドも。だがイルイは告げる。
「剣達よ眠りなさい」
そう言葉を言う。
「ガンエデンに全てを委ね。そして最後の楽園に久遠の安らぎを」
「よおおおおおっし!やってやるぜ!」
忍が最初に叫んだ。
「神様ぶっ倒して世界をよ!」
「ああ、その通りだ!」
ジュドーがそれに続く。
「イルイ、そこで待ってな!」
「全く、単純なんだから」
フェイはそんな彼等を見てすかした言葉を述べてきた。
「簡単にいくの?こういうのって」
「ノーノー、ノープロブレム!」
しかしハッターがそう返す。
「想いが強ければ何でも適う!」
「じゃああたしも願っちゃうわね」
「何をだ?」
「決まってるでしょ。イルイ救出よ」
ハッターに言う。
「思いっきり強く願っちゃうからね」
「その意気だ!」
突然何者かが姿を現わした。
「ロンド=ベルの勇者達よ次は神を倒し世界を救うというのだな!」
「兄さん・・・・・・いやシュバルツブルーダー!!」
ドモンが彼の姿を見て言う。
「あんたも来たのか!」
「無論!地球の危機ならば!!」24
空中の岩の上に颯爽と立ったまま答える。
「私は何処からでも姿を現わす!」
「けれどシュバルツさん」
その彼にシンジが声をかけてきた。
「何だ、少年よ」
「ガンダムシュピーゲルは。あの」
そう彼に尋ねる。彼は今生身で空中に浮かぶ岩の上に立っているのである。
「何処に」
「あんたは余計なこと言わない」
アスカが横から言う。
「変なことになるわよ」
「変なことって」
「だからね。ほら」
「心配は無用だ!!」
言っている側から本人が叫んできた。
「ほら、言ったでしょうが!」
アスカはすぐにシンジに言い返してきた。
「言ったらまた変なことになるでしょーーーーが!」
「いでよ我が分身よ!」
シュバルツは今シュピーゲルを呼んだ。
「そして今運命の戦いに!」
何処ともなくガンダムシュピーゲルが姿を現わした。シュバルツはその姿を見て跳んだ。
「トゥッ!」
そしてガンダムの中に入る。こうしてシュバルツは戦闘態勢に入った。
「行くぞ、ガンエデン!!」
ガンエデンに対して叫ぶ。
「人の未来、守ってみせる!!」
「よし、燃えてきたぜ!!」
ヂボデーは彼の姿を見て叫んだ。
「シャッフル同盟もよ!」
「そうだね、ここでやらなきゃ男が廃る!!」
サイシーも言う。
「少林寺の奥義、今こそ」
「いいですね、アルゴ」
「うむ」
アルゴはジョルジュの言葉に頷く。
「今ここで」
「イルイを助け出す」
「よし、その意気よ!」
「うわ、また出た」
またしても姿を現わした異形の老人を見てアスカは顔を顰めさせた。
「出て来るとは思っていたけれど」
「ドモン!貴様も遂にここまで来たな!」
「師匠!!」
マスターアジアであった。彼は今風雲再起に跨り空の上にいた。
「全ての敵を倒し今ここで神をも倒さんとする。その強さ、見せてもらうぞ!」
「ああ、俺はやってやる!!」
ドモンもそれに応えて言う。
「そして地球とイルイを守ってみせる!!」
「そうよ!!一人の少女を救えずしてどうして世界を救えよう!!」
彼はそう主張する。
「貴様のその心意気、ロンド=ベルの心今受け取った!だからこそわしも今!!」
「ひょっとして」
「助太刀しようぞ!いでよマスターガンダム!!」
叫ぶ。すると黄金色の光が辺りを支配しそこにあのマスターガンダムが姿を現わした。そうして今彼と風雲再起はその中にいたのであった。
「さあ来るがいいガンエデン!!」
彼はガンエデンに対して言う。
「わしもまた。地球の為、人類の為に戦おうぞ!」
「素敵・・・・・・」
レイはそんな彼の勇姿を見て頬を赤らめさせていた。
「またその御姿を見られるなんて」
「まあ何はともあれ有り難い助っ人ね」
アスカもそれは認める。
「とりあえずは」
「凄い、凄いよ!」
光は彼の姿を見て叫んでいた。
「東方不敗マスターアジア!まさかこんなところで会えるなんて!」
「それも味方ですよ」
ウッソが彼女に応える。
「ですから」
「うん!私もマスターアジアと一緒に戦える!!」
天真爛漫にそのことを喜んでいた。
「凄いな、こんなことって!夢みたいだ!!」
「悪夢よ」
「最高の現実ね」
アスカとレイはそれぞれ言う。
「こんな変態爺さんがいること自体が」
「こんな素敵な方が本当におられるなんて」
「どちらにしろ心強い助っ人なのは確かだ」
ナタルは無理にこう言う。自分にも言い聞かせる。
「だからこそ」
「ナタル少佐」
ここでヘンケンが横から言ってきた。
「はい?」
「この戦いの後は予定があるのだったな」
顔を向けてきたナタルにまた問う。
「確か。遊園地だったか」
「な、何のことでしょうか」
ヘンケンの突っ込みにすぐに顔を真っ赤にさせてきた。
「私は別に。その、あのですね」
「言わなくてもいい。わかっている」
「わかっていると言いましても、私は別にキース・・・・・・いえ大尉とは別に何も。まだ結婚もしていませんしやっぱりキスもその。早いと思いますし」
「あの、少佐」
見るに見かねたフレイが彼女に通信を入れてきた。
「何だ?」
「全部自分で言っていますけれど」
そう突っ込みを入れられた。
「えっ!?」
「ですからこれ以上は」
「そ、そうか。わかった」
顔を真っ赤にしたまま慌てて取り繕う。何とか冷静さを保ってヘンケンに応える。
「何でもありません」
「・・・・・・わかった」
「おお、ライオンロボ君が」
ここでアズラエルが楽しそうな声をあげた。
「遂にその雄志を」
「むっ」
戦争に心を戻したナタルは凱に顔を向ける。134
「獅子王凱、今その新しい姿を見せるか」
「イィィィクイィィップ!」
大空魔竜から出て叫ぶ。そうして。
「行くぞ!!」
「あれは」
「凱はGストーンの導きによって超進化人類へと生まれ変わった」
サコンがサンシローに説明する。
「そう、それは」
「その名もエヴォリュダー凱!」
命が叫ぶ。今凱は新しい力を宿したのだ。
「そしてあれが凱の新しい力、ガオファイガー!!」
「ガオファイガー!」
宙がその言葉に言う。
「そうだ。俺の左腕に宿ったGパワーを引き出すエヴォリアルウルテクパワー」
凱自身が言ってきた。
「その力であらゆる脅威から人類を守るために新生したファイティング・メカノイド!それがガオファイガーだ!!」
「その力でイルイちゃんを助け出すのですね」
「その通りだ!」
アズラエルに応える。
「イルイ!この力で!!」
「待たせたな、地球の戦士達よ!!」
「我等も今こそ!!」
そこにまた二人姿を現わしてきた。
「お、おいあれって!?」
豹馬がその二人とマシンを見て叫ぶ。
「守護神ゴードルとギメリア!まさか」
「ハイネル兄さんとリヒテル提督」
一矢と健一がそれぞれ言う。
「やはり生きていてくれたのか!」
「地球の戦士達よ」
ハイネルがまた彼等に告げる。
「安心しろ」
「安心しろ?」
「そうだ、そなた等が守り通した小バームは月に着陸した」
ハイネルは小バームに告げた。
「無事な」
「そうか。エリカ、きっと君も無事なんだな」
「竜崎一矢よ」
今度はリヒテルが告げてきた。
「今更御前の前に生きて姿をさらすなど許されることではない」
「リヒテル・・・・・・」
「だがバームと地球の未来の為、この戦い余にも手伝わさせてもらう」
「リヒテル、それいいんだな」
「余には最早迷いなぞない」
一点の曇りもない声で言う。
「この剣・・・・・・地球とバームの為に」
「よし!」
一矢はそこまで聞いて頷いた。
「その力頼りにさせてもらうぜ!」
「うむ!!」
「見るんだガンエデン!」
健一がガンエデンに対して言う。
「御前が敵だと認識している他の星の人間とだってこうして心を通わせることが出来るんだ!」
「この心を罪だと言うのなら俺達はお前を許すわけにはいかない!」
そして一矢もまた。
「皆同じなんだ!心があるならばそれは人間なんだ!」
「その通りだ。余もかつてはそれを知らなかった」
ハイネルもまた言った。
「だが今は違う。余もまた地球人と同じ!!誇り高き心のままに生きる!」
「ハイネル兄さん!」
「健一、我が誇りとする気高き弟よ」
ハイネルは健一を見ながら言うのだった。
「この戦いに勝利し未来を築こうぞ!」
「ああ、兄さん!」
「地球の戦士達よ!」
ハイネルとリヒテルは言う。
「義によって助太刀させてもらうぞ!」
戦士達が集まりガンエデンに向かう。だがその前にクストース達が立ちはだかる。
「・・・・・・・・・」
彼等は光を放ち、まるで獣の様に襲い掛かる。その攻撃の前にロンド=ベルは一旦は動きを止めた。
「まだだ!こんなもの!」
その中でリュウセイが叫ぶ。
「こんなもので!アヤ!」
「ええ、わかってるわ」
アヤがそれに応えてきた。
「ここはあれね」
「そうだ、あれだ!」
リュウセイはR-1を前に出した。他の三機もそれに続く。
「ここで出さなきゃな!」
「そうだ!」
それにレビが応える。
「今こそだ!ライ」
「わかっている!」
ライも強い声で応える。リュウセイはその中でアヤを急かしてきた。
「早くやるぜ!」
「わかってるから焦らないの」
くすりと笑ってリュウセイに応えてきた。
「いいわね」
「ああ。それじゃあな!」
四機は動きを合わせそのままそれぞれ合身していく。巨大な姿になった三機の側でレビのR-GUNが変形してきたのであった。
「よし!」
SRXとなったリュウセイが声をあげる。
「この力ならな!」
「甘い!」
しかしリュウセイに対して言い返す声があった。
「御前だけの力で神は倒せはしない!」
「その声は!」
「この戦い・・・・・・全てを賭ける時だ!」
青い光は宙に浮かんだ。そうしてアストラナガンがその中から姿を現わしてきた。そこにいるのはイングラム、彼もまた戦場に姿を現わしてきた。
「イングラム隊長、あんたも」
「リュウセイ、いいか」
イングラムは彼に対して言う。
「この戦いには地球の人類の全てがかかっている。だからこそ」
「慢心するなってことか」
「そうだ。見ろ」
ここでクストース達を指し示す。
「神の僕達もまた健在だ。だからこそ」
「油断はできねえか」
「その通りだ、わかったならば」
彼は言う。
「決して油断も慢心もするな。それが人類の未来を閉ざすことになる」
「わかったぜ、隊長」
リュウセイはイングラムのその言葉に頷いてみせた。
「ならよ・・・・・・ここで!」
「来たぞリュウセイ!」
そこに鮫の姿をしたクストースが来た。孫がその名を言う。
「その鮫はケレンと言ってね」
「ケレン!?」
「そうさ、海でも宙でも自在に動けるんだ。まあそれは見ればわかるね」
「くっ、この動き」
リュウセイはまるで海面を跳ねるようにして跳んで来るケレンを見て呻く。
「早い、それもかなり」
「臆することも駄目だ」
しかしイングラムはリュウセイにそう忠告してきた。
「臆するのもまた」
「そうだな。皆!」
ここでイングラムの言葉に頷きライ達に声をかけてきた。
「クールに落ち着いてやるぜ。いいな!」
「ちょっとリュウセイには似合わないわよね」
「そうだな」
アヤがその言葉にくすりと笑いレビが応える。
「チェッ、何だよそれ」
「それよりもだリュウセイ」
ライが口を尖らせる彼に言ってきた。
「何だ!?」
「御前はいつものままでいい。フォローは俺達がする」
「皆がか」
「ええ、そうよ」
「だからリュウセイ」
アヤもレビも言ってきた。
「ここはいつも通りだ、いいな」
「ああ、わかったぜ」
リュウセイはそれに頷くことにした。そうしてケレンに向かう。その巨大な剣を抜いて。
「とりあえず御前の相手は俺だ」
ケレンに対して言う。
「覚悟しやがれ!そのままな!」
「そうか。あの四人は」
イングラムは団結した彼等を見て一人呟いた。
「既に俺の指揮すら越えていたか。そうか」
「ええ、その通りよ」
それにヴィレッタが応えてきた。ヒュッケバインを軽快に操っている。76
「だから私もまた彼等を」
「では俺も俺の責務に専念するとしよう」
イングラムはそれを受けて言った。
「俺のな」
そのまま前に進む。目指すはガンエデンであった。
ケレンだけでなく鷲も豹も動いていた。孫は彼等の名も口にしてきた。
「ザナブ、そしてカナフ」
彼等に対しても言う。
「今こそ神を護るんだ、いいね」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
彼等はそれに応えはしない。しかしそのままロンド=ベルに向かって来た。
「キョウスケ」
「わかっている」
「アクア」
「ええ」
エクセレンやヒューゴ達がここで動いた。
「ここは俺達に任せろ!」
「皆はガンエデンに!」
彼等がカナフとザナブに向かう。そうして彼等を足止めする。
「済まぬ」
ゼンガーが彼等に告げる。
「ならば何としても・・・・・・」
彼等のイミテーションと思われる獣達もいた。ロンド=ベルの面々は彼等を相手にする。
「いいか!」
大河が彼等に言う。
「ここは限られたメンバーでもいい!精鋭をガンエデンに向かわせろ!」
「他の皆は!」
「いい!必ずや神への道は開かれる!」
彼はそう断言してきた。
「ゼンガー少佐!」
まずはゼンガーの名を呼んだ。
「竜虎王!ビルガー!ファルケン!」
次に彼等を。
「ハイペリオン!頼んだぞ!」
「うむ」
ゼンガーが彼等を代表して頷いてきた。
「それならば・・・・・・!」
「少女よ」
ハマーンが獣達の相手をしながらイルイに声をかけてきた。
使命と理想のはざまで御前の心は閉じ込められてしまっている」
そう告げる。
「それが御前の望んだ姿か?」
「ハマーン、一体何を」
「ミネバ様」
ハマーンは自身に声をかけてきたミネバに対しても言う。
「ここはお任せ下さい」
「いいの?それで」
「はい、是非共」
「私はガンエデンの巫女」
イルイはまた答えてきた。
「それが私の存在理由です」
「そうかな?」
しかしハマーンはそれを聞いたうえで異議を唱えてきた。
「その消え入りそうな声を聞く限りそれは本心とは思えんな」
「くっ・・・・・・」
「そうよ、その通りよ!」
クスハがそれに応えてイルイに言う。
「イルイちゃん、私地球を結界で覆ったって何にもならないと思うの」
「クスハ・・・・・・」
「だってそれは逃げているのと同じよ」
そうイルイに語る。
「外の世界が怖いから閉じこもってるのと同じ。それじゃあ結果的に人間は駄目になっちゃうと思うの」
「そうだ、クスハさんの言う通りだ」
「ええ」
アラドとゼオラがその言葉に頷いた。
「だから俺達は外に出て大きくなるんだ」
「イルイ、そうなのよ」
ゼオラもイルイに言ってきた。
「だから人間は素晴らしいのよ」
「イルイ」
今度はアイビスが彼女に語り掛けてきた。
「あたしは今まで色々と嫌なことだってあったさ。一時はもう何もかも嫌になって全てを捨ててしまおうかとさえ思っていたんだ」
優しい顔と声であった。それをイルイに向けていた。
「けれどな。それでも」
そのうえでイルイにまた言う。
「色々な出会いがあって嬉しいことや悲しいこと、辛いことがあって皆でそれを乗り越えて。それでいいんだ」
「少しずつでも前へ進むことが大事なのよ」
今度はツグミが言う。
「ほんのでもね」
「しかし」
そしてスレイも。
「少しでもガンエデンが地球を封印したら私達は立ち止まってしまうことになる。そうなれば」
「私わかったわ」
またクスハが言ってきた。
「どうして龍虎王と虎龍王がガンエデンの下から離れた理由がよくわかるの」
「それは地球の封印が結果として人類を滅亡させる要因になるって気付いたからだ」
ブリットがイルイに告げた。
「だから龍虎王と虎龍王は他の超機人達と。あなたの下についた仲間達と戦った」
「人類の為に」
「そして僕とも」
「そうよ」
クスハは孫にも応えた。
「私は彼等の決意を無駄にしたくない。かつて龍虎王や虎龍王と一緒に戦っていた人達の想いを無駄にしたくない!!」
「だからガンエデン!」
ブリットは叫ぶ。
「俺達は御前を倒しイルイを取り戻す!」
その瞬間であった。サイコドライバーの能力が発現された。
「ああああああっ!!!」
イルイはその中で叫ぶ。
「あああああああ・・・・・・!!」
「イルイちゃん!!」
「あ、あああ・・・・・・クスハ」
緑の光の中で呻きながらクスハの名を呼んできた。
「わ、私はイルイ」
自分の名を語る。
「バラルの・・・・・・主」
「駄目なのか!?いや」
「え、ええ」
アラドとゼオラにもわかった。今の彼女が。
「た、たすけて!」
「イ、イルイッ!!」
「マシアフ、ガンエデンの巫女・・・・・・」
イルイの中で二つの声が響く。まるで両者が争っているように。
「痛い・・・・・・苦しい・・・・・・!」
「地球の・・・・・・守護神・・・・・・」
「こ、これは!?」
「まさか・・・・・・」
「私が別れる・・・・・・」
イルイの声が響く。
「二つに・・・・・・分かれる・・・・・・」
今度は黄金色の光がガンエデンを包み込んだ。そうするとガンエデンはその光の中で言うのだった。
「我は地球の守護者。人造神ガンエデン」
「いや、違う」
「そうよ、貴女は」
「違うということはない」
ガンエデンはアラドとゼオラに言葉を返してきた。
「再び目覚めよ、巫女よ」
イルイに対して告げていた。
「神の子イルイ。汝の力は我の為にある」
「違う!」
「イルイはイルイだ!」
アイビスとスレイが叫ぶ。
「だから私達は」
「何があっても助け出すのよ!」
「それもまた愚」
ツグミの言葉を遮ってきた。
「我の力は汝の為にある。全てはこの星、最後の楽園を護るために」
「まだそれにしがみつくというのか」
ゼンガーはその言葉を言い捨てた。
「妄執に」
「誰も寄せつけてはならぬ」
ガンエデンはそれでも言う。
「誰も外界に出してはならぬ。封印せよ」
誰に対してでもなくこう告げる。
「最後の楽園を封印せよ。この星は災厄より逃れし者達の楽園。決して失われてはならぬ」
「最後の楽園を・・・・・・封印」
そしてイルイも。それに取り込まれていく。
「そうすれば」
「あ、貴女はっ!!」
「我が下に還れ、四神の超機人よ」
またしてもガンエデンとなっていた。やはりその強制力はかなりのものであった。
「我が末裔よ」
「!!」
再びサイコドライバーの能力が発現される。それがクスハとブリットを撃つ。
「ああうっ!!」
「くっ!!」
「我が下に還れ、剣達よ」
ガンエデンはまた言う。10
「我が僕達よ」
「ああああっ!!」
「クスハさん!ブリットさん!!」
アラドが二人に声をかける。だがどうすることもできない。
「くっ!!こ、このプレッシャーは!!」
「こ、これがガンエデンの!!」
カミーユとアムロがこれまで感じたことのないプレッシャーを受けて言う。
「オリジナルのサイコドライバーの力なのか」
そしてヴィレッタも。今彼女達はガンエデンの真の力を見ていた。
「さあ我が下へ」
「嫌よ!」
ゼオラがガンエデンに叫ぶ。
「私達に貴女みたいな神様はいらない!私達を地球に縛りつける神様なんていらないのよ!!」
「愚かなことを」
やはりガンエデンはそれを受けようとはしない。
「我の力を受け入れよ」
「誰が!クスハさん!ブリットさん!」
アラドは二人に向かおうとする。だがその時二人に雷が落ちた。そうして何者かが二人に声をかけてきたのであった。何か特別な力で。
「汝、人界の救済を望むや」
「え!?」
「我が名は龍王機」
「そして虎王機」
彼等の心が二人に語り掛けてきていたのだ。
「古より人界を守護する超機人なり」
「まさか、そんな」
「クスハ=ミズハよ」
龍王機が彼女に問うてきた。
「汝人界の救済を望まば吾、神体を以て汝の意を遂げん」
「りゅ、龍王機」
「あんた達の想い、受け取ったよ」
また誰かの声が聞こえてきた。
「こ、声が」
「声が聞こえる」
「我等の力そなたに貸そう」
また何かの声が二人に告げてきた。
「超機人の誇りと使命を君達に伝えよう」
「こ、これは」
「今まで龍虎王や虎龍王に乗ってた人の念!?」
クスハとブリットは今それを聞いていたのだ。これまで聞いたことのない彼等の声を。
「俺達に語り掛けて」
「立ち上がれ」
また彼等は声をかけてきた。
「超機人の力は御前達と共にある」
「剣を取れ、槍を持て」
「我等に断てぬものはなし」
「そ、そうよ!」
クスハはそこまで聞いてわかった。全てが。
「私達は断ち切らなきゃ!!」
「ガンエデンの呪縛を!」
そしてブリットも。
「イルイをとらえる百邪の念を!!」
「絶対に断ちきってみせる!!」
「おやおや、熱くなってるねえ」
孫はそんな彼等を見て述べる。
「どうやら。相当なものになりそうだね」
「けれど絶対に!」
クスハはまた言う。
「イルイちゃんを!」
「どうやってあの子を助ける!?」
フォッカーが皆に問う。
「不可能を可能にするっていうのは。難しいぜ」
「けれど面白いってわけですね」
「そういうことさ」
笑ってイサムに返す。彼もまた諦めてはいない。
「いや、ここはこれまで通りでいい」
アムロが言ってきた。
「イルイはガンエデンと分離しかかっている。皆で彼女に呼びかけるんだ!」
「俺達がか」
「方法はそれしかない!」
アムロは宙にまた言う。
「俺達の力でイルイを救うんだ!さっき皆で決めたように!」
そう言ったうえでイルイに語り掛ける。
「イルイ、確かに人は独りでは生きられない存在だ。だからこそガンエデンが造られたのかも知れない」
「アムロ=レイ。そしてクワトロ=バジーナ」
ガンエデンはクワトロにも声をかける。
「貴方達の力は人類に新たな道を示したと言えるでしょう。しかしそれは早過ぎる目覚めなのです。未だ人類は地球から離れて生きていくことは出来ません」
「確かにそうかも知れない」
クワトロはそれは認めた。
「だがそれでも」
「ガンエデンに人の革新を止める権利はない!」
アムロは言う。
「地球の封印はガンエデンのエゴに過ぎない!」
「その通りだ」
クワトロはアムロの言葉を受けて言ってきた。
「人間は確かに未熟だが。しかし少しずつでも前に行けばいいものだ。それを封じ込めることは誰にだってできはしないものだ」
「目を覚ませイルイ!お前は神じゃない!」
アムロはこうも言うのだった。
「人間なんだ!」人間が神を造ることは出来ない。ガンエデンはまやかしに過ぎないんだ!」
「うう・・・・・・」
その言葉が響きイルイの顔が強張ってきた。
「あ・・・・・・ああ!」
「聞いてくれ、イルイ!」
今度は一矢が言ってきた。
「俺はバーム星人であるエリカを愛している!そしてリヒテルとも最後には心を通わせることが出来た!」
そうガンエデンに言う。しかしガンエデンはその言葉を排除する。
「それは一時に気の迷いです。楽園に永遠を約束するためには異物は排除されるべきなのです」
「それは違う!」
一矢はそれも否定する。
「地球の平和だけを考えても駄目な時代が来ているんだ!」
「お兄ちゃんの言う通りよ!」
ナナも言ってきた。
「イルイだって私達といたんだからそれが理解出来るはずよ!」
「イルイ!」
京四郎はいつもの斜に構えた感じを消していた。心から語っていた。
「過去に縛られた使命なぞ愚の骨頂!御前は御前の考えで生きろ!」
「それは出来ません」
だがガンエデンはそれを認めない。あくまで。それでも一矢は言うのだった。
「イルイ!過去の呪縛を断ち切るんだ!」
「イルイ」122
今度は万丈が声をかけてきた。
「僕達と一緒に行こう。ギャリソンが美味しい物を作って僕達の帰りを待っている」
「破嵐万丈・・・・・・」
「君の居場所はガンエデンじゃない、ロンド=ベルなんだ。だかあ」
「いえ」
イルイはその言葉も受けようとしない。
「私はガンエデンと離れるわけにはいきません。何故ならそれは」
「君の使命だからかい?」
「そうです」
イルイは答える。
「だからこそ」
「けれどそれを決めたのは誰なんだ?」
「えっ!?」
「イルイ、自分以外の意志に縛られちゃいけない」
万丈はそうイルイに告げてきた。
「その力は君のものじゃない。それに溺れればメガノイドと同じ運命をたどることになる」
また万丈にかつての苦い思い出が蘇る。しかし彼はそれでも言うのだった。
「僕達は自分の力の使い方を間違えちゃあいけない」
「力を・・・・・・」
「そう、そして」
万丈はさらに言った。
「本当の自分を思い出せ」
そう言う。
「イルイ、自分の意志を確かめるんだ。人間である君なら、僕達が知っているイルイならそれが出来る筈だ」
「イルイ、俺は確かにバルマーの人間だ」
タケルもまたイルイに声をかけてきた。
「マーズ・・・・・・」
「そう、マーズだ」
自分のことを認めた。そのうえで語る。
「俺はこの星を破壊する為に送り込まれた。けれど地球の人達はそんな俺を受け入れてくれた」
自分のことについて述べる。
「そして仲間を手に入れた。人間として」
「人間として・・・・・・」
「皆同じなんだ」
自分の言葉で彼女に語り掛けていた。
「同じだから。そして人は自分と異なったものでも受け入れられるから」
彼は言う。
「ガンエデンが封印するのは間違っているんだ。人は必ずあらゆることを克服できる。俺だって絶対に兄さんを取り戻してみせる!」
「それは儚い希望」
ガンエデンはそれを受け入れない。やはりと言うべきか。
「貴方もまた。惑わされているのです」
「惑わされてなんかいない!」
タケルはそれを全て否定した。
「俺はわかったんだ!人の心が!だから!」
「おいおい、俺は流暢には言わないぜ!」
バサラもまた来た。
「イルイ!これを聴きやがれ!!」
そう言うと派手にギターを鳴らしてきた。
「!?」
「言葉なんてまだるっこしいものじゃなくてな!俺はこれを御前にぶつけてやる!」
「音楽を・・・・・・」
「誰だってな!!一緒なんだよ!!俺の歌を聴いてどいつもこいつもなあ!」
「ちょっとバサラ!!・・・・・・いえ」
ミレーヌもわかった。今こそその時なのだと。
「そうね。じゃああたしも!」
「そうだ!今ここで派手にライブだ!」
彼等は歌いはじめた。それがイルイの心にまで響く。すると。
「うう・・・・・・」
ガンエデンの動きが止まった。そして。
カミーユは感じた。イルイの異変を。
「イルイが二人!?」
「遂にやったのか!?」
「皆、有り難う」
イルイが答えてきた。それは間違いなくイルイの声であった。
「イルイ、意識を取り戻したんだな!」
「やったわ!」
アイビスとツグミがそれを聞いて会心の笑みを浮かべる。だがそれは違っていた。
「ううん、そうじゃないの」
「何っ!?」
スレイがそれを聞いて声をあげる。
「それは一体どういうことだ」
「ガンエデンが私を切り離して消去しようとしているから」
「消去だと!?」
「そう」
ドモンに答える。私が皆の声を聞いたから皆の所へ帰りたいと思ったから。ガンエデンは私を消すの」
「イルイちゃん!」
「ゼオラ、皆」
ゼオラに応えて言う。
「色々と迷惑をかけて御免なさい。最後に私のお願いを一つ聞いて」
「ちょっと待って!」
「まさかそれは」
「そう。私ごとガンエデンを壊して」
クスハとブリットに答える。
「早く・・・・・・私を壊して」
「そんなこと出来るわけないじゃない!」
ユリカがそれに反論する。
「皆貴女を助ける為にこうして来ているのに!!」
「けれどお願い」
しかしイルイは言うのだった。
「私がガンエデンの力を抑えている内に。早く・・・・・・私とガンエデンを壊して。早く」
「それを私達にやれっていうの!?」
ゼオラは強張った顔でイルイに問う。
「イルイ!」
「お願い」
しかしイルイはゼオラにもアラドにも答える。
「お願いだから」
「く、くそっ!」
マサキがその中で呻く。
「どうしようもないっていうのかよ!」
「ここまで来てこんな結末かよ!」
「僕達は正義の味方にはなれないっていうのか!」
「いえ」
しかしシュウがタダナオとオザワに応える形で言ってきた。
「彼女を助ける方法はまだあります」
「えっ!?」
「ただし、危険な賭けです」
シュウはそう前以て断ってきた。
「それでもいいですか?」
「ああ、勿論だ!」
凱が最初に応えた。
「それで助ける方法は!?」
勇がシュウに問う。4
「それは一体」
「ガンエデンの機能を停止させると同時にイルイさんを助けるのです」
「ヘっ!?」
豹馬はそれを聞いて声をあげる。
「それだけ!?」
「そ、そうか」
健一はその話を聞いて気付いた。そしてカミーユに声をかける。
「カミーユ、これは」
「ああ」
カミーユにもそれはわかった。会心の顔で頷く。
「俺達がフォウやプルを助けた方法と同じだ」
「ただしです」
シュウはそれに付け加えてきた。
「時間はありません。イルイさんが完全に支配されてしまえば手遅れとなります。それに」
「それに?」
「若し彼女がガンエデンの最終安全装置としての役目も持たされていたら」
「そうしたら」
「その時はどうしようもありません。それでもいいのですね」
「何を仰るのやら」
意外にもここで言ってきたのはアズラエルであった。
「ここまで賭けを続けてきたのです。それでしたらもう最後まで賭けますよ」
「いいんですか、それで」
隣にいるユウナが彼に問うてきた。
「アズラエルさん、どういう風の吹き回しで」
「何、面白くなってきただけですよ」
そうユウナに応える。
「ここまで色々ありますとね。それじゃあ最後はハッピーエンドといかないと」
「そうです」
ルリがアズラエルの言葉に頷く。
「私達は今が賭ける時です」
「チップは全部預けるわ」
タリアが言ってきた。
「ギャンブルはしない主義だけれど今回は特別よ」
「そうですね」
アズラエルはタリアの言葉にも頷く。
「どのみちガンエデンを破壊しなければ地球に未来はありませんし」
「よし!」
ブライトはそこまで聞いて決断を下した。
「全機攻撃をガンエデンに集中し機能を停止させろ!」
そして言う。
「我々自身の力で地球とイルイを救うんだ!!」
「了解!!」
「手空きは総員ガンエデンに攻撃を集中させろ!」
大河が言った。
「クストースと真龍王機は足止めをしろ!そして」
「イルイを!!」
全員攻撃に向かう。キラはフリーダムで総攻撃を浴びせた。
「イルイ・・・・・・僕は決めたんだ」
キラはその七色の光をガンエデンに浴びせながら言ってきた。
「この世界も皆も守る!そして君だって!」
「キラ!」
その横にシンが来た。そのまま前に突っ込む。
「俺もだ!だからイルイだってな!」
「シン!」
「それが俺達の力を使う方向なんだ」
「SEEDの力を」
「そうだ、俺は今までの戦いでわかったんだ」
彼は言う。
「コーディネイターとかナチュラルとかどうでもいいんだ。人間を、未来を守るのが本当の戦いだってな」
「シン・・・・・・」
「それは御前も同じだろう?」
あらためてキラに問うてきた。
「だから今こうしてここにいるんだ」
「そうだね。僕もイルイを助けたい」
キラはシンのその言葉に頷く。
「だから今こうしてガンエデンを」
「キラ!シン!」
後ろからアスランの声がした。
「後ろと横は俺達に任せろ!」
「ガンエデンは御前達二人でやれ!」
カガリもそこにいた。そこにはアークエンジェルもミネルバもいた。ムウやキース、レイ達も。皆キラとシンをガンエデンに向かわせる為に戦っていた。
「いいな!」
「わかった!じゃあ行く!」
シンがそれに応える。
「キラ!」
「うん、シン!」
二人は今動きを合わせた。二人の天使が再び空を舞う。
「この戦いで!!」
「全てを!!」
二人は渾身の攻撃でガンエデンを切り裂く。しかしガンエデンはまだ倒れはしない。
「くっ、これでも!」
「まだ倒れないのか!」
「いや、まだだ!!」
今度は勇が出て来た。
「ヒメ!!」
そしてヒメに声をかける。
「行こう、二人でガンエデンを、イルイを!!」
「わかってるよ!」
ヒメもそれに頷く。今二人は動きを合わせた。丁度キラとシンのように。
「チャクラ=エクステンションだ!」
「二人でね!!」
ブレンを疾走させガンエデンに接近する。そうしてガンエデンの胸に渾身の光を浴びせたのであった。
無論ガンエデンはそれで倒れはしない。まだ健在で悠然と宙に立っていた。
「まだ立っているのか。なら・・・・・・!」
今度はマサトが動いた。
「このゼオライマーで」
「マサト君、そのままよ」
美久が彼に言ってきた。
「そのまま力を使えばいいから」
「わかった、美久」
マサトも彼女の言葉に頷く。
「このゼオライマーの力は本当はこうして使う為にあったんだね」
「ええ、そうよ」
マサトの言葉に応える。
「皆の為に」
「その為の天の力。全てを司る力」
「なら今この力で!!」
拳を合わそうとしたところで言った。
「イルイ・・・・・・君を!!」
メイオウ攻撃を放った。流石にこれにはガンエデンも身体を振るわせたのであった。
「あ、ああ・・・・・・っ!!」
「イルイちゃん!!」
サイコドライバーの能力がまた発現された。また光が起こる。
「あ、あああ・・・・・・クスハ」
「イ、イルイちゃんっ!!」
「わ、私はイルイ」
イルイは言う。
「バラルの主・・・・・・」
「やっぱり、駄目なの!?」
「くっ・・・・・・」
クスハとブリットが諦めかけたとの時だった。
「助けて」
イルイが言ってきた。
「痛い・・・・・・苦しい・・・・・・」
「マシアフ・・・・・・ガンエデンの巫女・・・・・・」
二人のイルイが言っていた。
「クスハ・・・・・・助けて・・・・・・」
「地球の守護神・・・・・・」
「まさか」
「遂に・・・・・・」
皆それを見て感じていた。ようやく終わる時が来ているのだと。
しかし。それは容易ではなかった。またガンエデンが言うのだった。
「我は地球の守護者。人造神ガンエデン」
「くっ、まだかよ!!」
アラドがそれを見て叫ぶ。
「何てしぶといんだ」
「再び目覚めよ、巫女よ」
またイルイに語り掛ける。
「神の子イルイ。汝の力は我のためにある」
「神か」
ゼンガーはその言葉に顔を向けてきた。
「我の力は汝の為にある。全てはこの星、最後の楽園を護る為に」
ガンエデンはイルイを支配しようとしていた。ゼンガーはそれを見据えていた。
「誰も寄せつけてはならぬ。誰も外界に出してはならぬ」
ガンエデンはなおも言う。
「封印せよ、最後の楽園を。封印せよ。この星は災厄より逃れし者達の楽園。決して失われてはならぬ」
「最後の楽園を・・・・・・封印」
「否!!」
ゼンガーは遂に叫んだ。
「何かを犠牲にし造られた楽園なぞ不要!!」
彼は言う。
「人は己の力で先に進むもの!!それを封じ込める神なぞいりはしない!!」
「何だと!!」
「人はその力で未来を切り開くもの。そう!!」
ここでダイゼンガーの斬艦刀を抜いてきた。巨大な刀身が白銀の光を放つ。
「この刀で!!参る!!」
ダイゼンガーが今駆った。
「我が名はゼンガーーー!!」
そして名乗る。
「この太刀しかと受け止めよ!」
ガンエデンの炎が襲う。だがそれをものともせず突き進む。
「一刀!!両断!!」
渾身の力で振り下ろす。今神が両断された。
「神を断つ剣なり!!」
これでさしものガンエデンも動きを止めた。孫はそれを見て言う。
「馬鹿な、ガンエデンを」
「造られた楽園なぞ不要と言った!!」
ゼンガーが彼に言い放つ。
「そして少女の束縛もまた!!」
「イルイちゃん!!」
「イルイ!!」
ゼオラとアラドが行く。イルイを助け出しに。
「有り難う、皆さん」
イルイが声をかけてきた。
「これで私達は本当の眠りにつくことが出来ます」
「本当のって」
「どういうことだ!?」
その時だった。バラルが崩壊をはじめたのだ。
「!?」
「バ、バラルの園が!!」
「イルイちゃん!!」
「イルイ!!」
「来ないで、。ゼオラ、アラド」
「えっ!?」
「どうしてなんだ」
「今、私をガンエデンから引き離せば内部に溜め込まれた念が一気に解放されてこの星は強念の結界に覆われてしまうから」
「そんな・・・・・・」
「だから私は残された力でガンエデンの念を相殺して彼女と共に」
「おい、何なんだよそれ!!」
アラドが思わず叫んだ。
「それじゃあ何の意味もないじゃないか!!」
「そうよ!!」
ゼオラも言う。
「私達はイルイちゃんの為に今まで」
「いえ」
しかしイルイはそんな彼らに言う。
「貴方達は人造神の呪縛からこの星を救ったのです」
「けれど」
「それだけじゃあ」
「悲しまないで、皆」
イルイは皆に告げる。
「私はガンエデンが犯した罪を償わなければなりません。そしてこの星を貴方達に返さねばなりません」
「・・・・・・・・・」
「皆・・・・・・」
イルイは沈黙する皆に言ってきた。
「貴方達に出会えて幸せでした」
そう告げる。
「人の心を、大切なものを守る為の勇気を。そして愛を教えてもらえて」
「けれど」
「いえ」
ゼオラに対して言う。
「それで充分です。ですから最後に」
「最後に?」
「私の使命を果たさせて下さい」
「それは一体何なんだよ」
「それは一つしかありません」
アラドに告げる。
「この星を護るという使命・・・・・・」
「そんな・・・・・・」
「それじゃあ・・・・・・」
アラドとゼオラは目の前が真っ暗になるのを感じた。しかしイルイは言うのだった。
「早く・・・・・・バラルの園から離れて」
「けれど」
「私はもう・・・・・・」
「全機後退」
大文字が指示を出した。
「直ちにこの場から離脱する」
「博士!」
「それは!」
リーとブンタが必死の顔でそれを止めようとする。
「そうだぜ。それじゃあイルイが」
「助けないって言うんですか!?」
「聞こえなかったのかね・・・・・・」
ヤマガタケとミドリに対して告げる。血の滲むような声で。
「全機後退だ」
「し、しかし」
「それでは」
サコンもピートも今回ばかりは違った。必死な顔で大文字に言うのだった。
「だからこそだ」
大文字はその沈痛な声で述べる。
「イルイ君の・・・・・・彼女の決意を無駄にしてはならん」
「そんな!!」
ヒメがそれに声をあげる。
「それじゃあイルイちゃんは」
「わかっている・・・・・・」
大文字はまた苦しい声で呻くようにして述べた。
「私もまた・・・・・・」
「ふざけるなっ!」
カガリがそれに抗議する。
「ここまで来てそんなことが!」
「そうよ!」
フレイも言う。
「こんなところまで来て!」
「何で諦めなくちゃいけないのよ!!」
「カガリ・・・・・・」
ユウナがその彼女に沈痛な声をかけてきた。
「もう・・・・・・仕方ないんだよ」
「馬鹿を言え!!」
そのユウナを一喝する。
「このまま諦めてたまるか!」
「僕だってそうしたいさ」
ユウナはそのカガリに言うのだった。大文字と同じ声で。
「けれど・・・・・・もう」
「諦めないぞ、私は!」
カガリは前に出ようとする。
「一人でも!!」
「俺も行くぜ!!」
ケーンも出ようとする。
「ここまで来てよ」
「ああ、助けられないなんてな」
「物語は奇麗に終わらないだろうな」
タップとライトも続こうとする。しかし彼等も制止された。
「私も・・・・・・できれば」
ルリが彼等に言ってきた。
「そうしたいです」
「じゃあ行くぜ!!」
「何、タイミングさえ合えばな!!」
リョーコも勇んでいた。アキトは何時でも出ようとしていた。
「もう・・・・・・休ませてあげましょう」
ルリは表情こそ変えはしないが苦い声で言うのだった。
「イルイちゃんは」
「大丈夫だ!!」
ダイゴウジも出ようとする。
「俺が一瞬でな!!」
「ナデシコを前に・・・・・・」
ルリは言おうとする。
「できれば」
「ルリちゃん・・・・・・」
ユリカがそのイルイに顔を向ける。
「それでイルイちゃんを助けられれば」
「だからそれをやるつってんだろ!!」
今度は勝平が言ってきた。
「なあ宇宙太、恵子!!」
「無理を承知でな」
「私だって・・・・・・」
「見ろよ!!ザンボットだって行けるんだよ!!」
皆に対して言う。
「だからな!!」
「さようなら・・・・・・」
しかし彼等を遮るようにしてイルイはまた言ってきた。
「もうこれ以上は・・・・・・」
「全機回収」
グローバルが遂に言ってきた。
「そうしてもう・・・・・・」
「くっ!!」
「けれど!!」
「大丈夫だ」
しかしここで前に出る者がいた。
「俺が行く」
「えっ、隊長」
リュウセイが彼の姿を見て言った。それはイングラムだったのだ。
「隊長・・・・・・まさか」
「俺がガンエデンの力をこのアストラナガンで封じ込める。その間に誰かが行け」
「ゼオラ」
「ええ」
アラドが声をかけるとゼオラがそれに頷く。二人が出た。
「安心してくれ、俺達なら」
「きっとイルイちゃんを」
「そうか、その二人か」
イングラムは彼等を見て言うのだった。
「それならば。少女は頼むぞ」
「けれど隊長」
またリュウセイがイングラムに言ってきた。
「神様の力を封じ込めるなんて下手したら」
「このガンエデンはその為の力だ」
「その為の」
「因果律を終わらせる為だ。だからこそ」
「隊長!!」
イングラムは今にも爆発しようとするガンエデンの側に来た。そうして爆発が起ころうとするガンエデンにアストラナガンの右手を当ててきた。
「今のうちだ」
後ろから来るアラドとゼオラに告げる。
「今のうちに少女を」
「あ、ああ!!」
「イルイちゃん!!」
「隊長、アラド、ゼオラ!!」
リュウセイは三人を呼ぶ。
「あんた達、死ぬ気かよ!!」
「何度でも言おう」
イングラムはまたそのリュウセイに告げた。
「俺は必ず帰って来る・・・・・・だから」
「これ以上は無理だ!!」
大文字がまた告げた。
「総員撤退、急げ!!」
「くっ、隊長!!」
「アラド、ゼオラ!!」
リュウセイだけでなくアヤも叫んだ。だがそれは遮られた
白い光が世界を支配しロンド=ベルはそれから逃れる。そうしてガンエデンは光の中に消え去り全ては終わった。
ロンド=ベルは何とか逃げ延びた。そこはエルサレム近郊であった。彼等はそこでイングラム達を待っていた。しかしまだ何も報告はなかった。
「ここに来てどれ位だ?」
「三時間か」
ブライトがアムロに答えた。二人は今ラー=カイラムの艦橋にいた。
「そうか、三時間か」
「レーダーにまだ反応はない」
「そうか・・・・・・」
ブライトの言葉を聞いたアムロは呻くようにして声を出した。
「それじゃあやはり」
「いえ」
しかしここでシュウが言うのだった。
「御安心下さい。彼等は帰って来ます」
「何か根拠があるのかよ」
「はい、無論です」
シュウはそうマサキに答えてきた。
「何故ならそれはまだ時ではありませんので」
「時!?」
「同時にその時でもあります」
「意味がわかんないわよ」
リューネがそうシュウに抗議する。
「何が何だか」
「時でもなく時である」
ヤンロンがその言葉に考えを及ばせる。
「それは一体」
だが彼にもわからない。あまりにも不可解な言葉であるからだ。
「少なくとも彼等は死ぬことはありませんよ」
しかしシュウはここでこう述べてきた。
「決してね」
「じゃあ生きているのか!?」
リュウセイはその言葉を聞いてシュウに問うてきた。
「隊長達は」
「はい、少なくとも死んではいません」
「死んではって」
「ですから。御安心下さい」
また言うのだった。その時だった。
「レーダーに反応です」
サエグサが言ってきた。
「二機です」
「二機!?」
「それは一体誰と誰だ!?」
アムロとブライトがそのサエグサに尋ねてきた。
「ビルトファルケンとビルトビルガーです」
サエグサが言ったのはその二機であった。
「今こっちに向かっています」
「そうか」
「彼等か」
皆その報告を聞いて顔を晴れやかにさせる。その時通信が入って来た。
「皆、大丈夫か?」
アラドの声だった。
「悪い、遅れちまった」
「アラドなのね!?」
リンが彼に問う。
「無事だったのね」
「ああ、何とかな」
「イルイちゃんも大丈夫よ」
「それは本当か!?」
今度はイルムが声をあげた。
「イルイも」
「ええ、アラドの側にいるから」
「ちょっと気を失ってるけれどな」
アラドが皆に言ってきた。
「けれど無事だぜ」
「何とかね」
「そうか、それは何よりだ」
ライがそれを聞いて顔を綻ばせる。
「一件落着だな」
「けれどよ」
レビも安堵の声をあげたところでリュウセイがふと言ってきた。
「隊長は?」
アラドはそれも言ってきた。
「生きてはいるさ。けれど」
「けれどっておい」
「イングラムさんは私達がイルイちゃんを救い出した時にガンエデンの爆発に巻き込まれて」
「っておい」
それを聞いては流石に声をあげるしかなかった。
「それじゃあやっぱりよ」
「けれど違うんだよ」
しかしアラドは言うのだった。
「あの人は生きている。それは間違いないんだ」
「何故それがわかるんだ?」
それまで沈黙していたライが二人に問うてきた。
「何か確証があるようだが」
「ああ」
アラドはそれに応えて頷く。そして述べた。
「アストラナガンが脱出したのを見た。それは間違いないんだ」
「爆発からは確かに逃れたのよ」
ゼオラも述べてきた。
「けれどそれからは」
「わからないのか」
「あの人は確かに生きているでしょう」
シュウがここで言ってきた。
「それは確かです。ですが」
「ですが?」
「貴方達の前に姿を現わすのはまだ先です。少なくとも今ではありません」
「そうなのか」
リュウセイはそれを聞いて顔を曇らせる。そのうえで言った。
「隊長・・・・・・」
「けれど生きているのよね」
アヤはシュウに尋ねた。
「間違いなく」
「はい、それは御安心下さい」
シュウはそれは保障してきた。
「きっと」
「そうか、ならいい」
リュウセイも遂に納得した。
「また会えるんならな」
「はい」
「何はともあれだ」
レビが言ってきた。
「これでイルイも帰って来た。無事な」
「そうだな。これで」
「神との戦いは終わりだ」
最後にタダナオとオザワが言った。彼等は何はともあれガンエデンとの戦いを終わらせたのであった。イルイは解放され今彼等の手に戻ったのであった。

第二次篇最終部第二部完

スーパーロボット大戦第二次篇完

2007・5・13
 
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