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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第三十三話 アイスプリンセスその三

「御前等が大卒なのは知っていたがな」
「高見沢さんもって」
「何でこんなに縁があるんだよ」 
 城戸も北岡もだ。この意外な縁に唖然となっていた。何と三人は同じ大学だったのだ。
 そしてだ。尚且つだった。ここで手塚がこうパンドラの面々に話したのだ。
「実はその城南大学には仮面ライダーの卒業者が多い」
「そうなんですか」
「城南大学にですか」
「そうだ。確かにライダー関係者には大卒が多いが」
 実はそうなのだ。仮面ライダーと大学は案外深い縁があるのだ。
「特にあの大学に多い」
「ううん、城南大学って何か」
「微妙に凄いところなんですね」
「そうだ。それでだが」
 ここでだ。手塚は紅茶を飲み終えた。そのうえでこう言うのだった。
「今日は天気が荒れるな」
「何でまた急に?」
「御天気のお話に?」
「コーヒーカップ占いだ」
 それだった。飲み干した紅茶のカップに残っている飲み跡を見てだ。そのうえでだった。
「それがそう教えている」
「手塚さんは占い師ですか」
「ああ、そうだ」
 その通りだとだ。手塚はサテライザーに説明した。
「俺の占いは当たる」
「占い師であることはわかりました」
「しかしか」
「今日は晴れですが」
 サテライザーは怪訝な顔で手塚に話す。
「降水確率はゼロです」
「だから降らない、か」
「そう思いますが」
「さっきも言ったが俺の占いは当たる」
 手塚はまたこの言葉を言った。
「外れた時は俺が死ぬ時だ」
「ではこの占いも」
「当たる」
 自信を以てだ。手塚はサテライザーに返す。
「絶対にな」
「そうですか」
「夕方になるか」
 降る時もだ。手塚は言ってみせた。
「その時には傘を用意してくれ」
「傘もですか」
「そうだ。俺はもう用意している」
 こう言いながらだ。手塚は実際に折り畳み式の傘を出してみせた。
「降ることがわかっているからな」
「そうですか」
「君達も傘を用意しておいてくれ」
 手塚は他のパンドラの面々にも話した。
「そうしてくれ」
「そうなんですか」
「傘を」
 そう言われてもだ。パンドラの面々はだ。
 首を傾げさせてだ。半信半疑といった面持ちだった。いや、むしろ信じていなかった。
 それでだ。シフォンがこう言ったのだった。
「あの、本当にそれは」
「言った。俺の占いは当たる」
「そうですか」
「何なら賭けてもいい。若し降らなければだ」
「その時は」
「俺が君達に好きな食べ物を何でも奢ろう」
 こうまで言うのだった。
「それでいいか」
「そうですか。それなら」
 シフォンはとりあえず手塚の言うことを信じることにした。他のパンドラの面々もだ。その半信半疑の顔を見合わせてだ。それからだった。
「その賭けにです」
「乗るか」
「是非共。若し雨が降らなければ」
 シフォンもだ。笑顔で手塚に言う。
「私達はです」
「何をしてくれる?」
「水着姿を披露するということで」
「ははは、それは遠慮する」
「あれっ、宜しいのですか?」
「俺達はあまりそうした欲望はないからな」
 好色という言葉は少なくともライダー達には無縁だった。
「だからいい」
「そうですか」
「しかし仲間達は違うからな」
 だが手塚はこうも言った。
 
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