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モンスターハンター 転生先でのお仕事はハンターです。

作者:紅い狐
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第二話 旅立ちの日

 
前書き
にじふぁんで投稿していたものを多少変更しているところがあります。 

 
 第二話 旅立ちの日

 訓練所を卒業してから一ヶ月が過ぎた。
 その間はギルドから届いた指令書に書かれた物を準備していた。
 特に武具に関しては時間が掛った。
 今ある素材で何を作るのか考えていたら、時間が掛り過ぎた。
 
 後、派遣先はダスティス街と言うところだ。
 近くにはシュレイド城もあるらしい。
 ヤバいもしかしたらミラボレアスとか出てこないよな?
 あんなのが実際に出てきたら死を覚悟するしかない。
 勝てる気がしない×勝てない○が正しい表現だ。

 持っていける武器は二種類、防具に関しても二種類。
 武器と防具は家にある素材から作ってもよし。ただし下位の素材のみ使用、一部の大型、飛竜系の素材は使用不可だ。
 思ったより規則が緩いのは俺の訓練所の成績が良かったからと生前の親父のランクから考えてでの期待も考慮されたものらしい。
 生前親父が使っていた武具は俺のランクがG級と認められた時に返却するとのことだ。

 お袋はこのことを聞いて無理にG級に成らなくてもいいと非常に念を押してきた。
 アリサはモンスターを狩ったらそのモンスターについて手紙に書いて欲しいと言ってきた。
 なんでも将来はモンスターの生態研究者になりたいとのことで…この年で将来に向けて勉強を始めたらしい。

 なんか生前の自分の子供のころを思い出した。
 昔は、昆虫が好きで昆虫館で働きたいと作文で書いていたなー。
 結局、大人になるにつれ昆虫への興味が薄くなり、結局は銀行だったもんな。
 あー、今頃みんなどうしているんだろうか。
 きっといい歳だよな~結婚とかしているんだろうなー。
 もしかしたら子供もいるかもなー。
 
 と、イカンな。どうにも時間が出来ると昔の事まで思い出してしまう。
 それもさかのぼり過ぎだな。
 と、言うか意外とみんなの事覚えているな。
 かなり時間がたったのに。

 さて注文した武具を受け取りに行くとしようか。

 武具屋の前に非常に筋肉質の巨漢が立っていた。
 そこにいるだけで圧倒されそうになる迫力がある。
 この人はブロソンさん。
 バウアーの親父さんである。

 こんにちは、ブロソンさん
 注文していたやつ出来てます?

 「おう、スレインか。出来ているぞ。中に入って確かめてくれ」

 ブロソンさんに促されて店に入ると大きな箱が二つ置いてあった。
 ブロソンさんは店の奥に何かを取りに行った。
 しかし俺専用の武具か。
 今の気持ちはあれだ。
 初めて就職活動した時にスーツを頼んだ時の感じだ。
 なんかこうワクワクするようなドキドキするような、不安と期待が入り混じっている。
 
 落ち着きがないのを自分でも分かりつつ店の中を商品をいろいろ見て回っていると後ろから声を掛けられた。
  
 「待たせたな。これが頼まれていた武器だ」

 ブロソンさんの手には双剣を持っており足元にいたアイルーがライトボウガンを持っていた。
 双剣はブレイドエッジ改、主にショグンギザミの素材から出来ておりかなりの切れ味を誇る。
 ライトボウガンはバンデットファイアだ。これは能力的には普通だが、貫通弾と睡眠弾が速射出来るところが魅力的な武器だ。

 正直に言えば武器にお金をかけ過ぎたために防具はお粗末になってしまった。
 剣士はハンターシリーズ。ガンナーはブナハ装備だ。両方ともスキルは3rdのものだ。
 正直に言えば剣士はギザミ装備を作りたかったが素材と金が足りなかった。

 「うん、よく似合ってるじゃねぇか。まぁ、剣士は武器に比べて防具はお粗末だがな」

 ああ、やっぱりな。
 今の俺の剣士の格好をサラリーマン風に例えるとスーツが安物で鞄や腕時計がブランドものと言ったところか。
 少しの間は我慢だな。

 「しかし、スレインはすごいな。訓練所での成績はかなり良かったみたいじゃねぇか。おかげで同じ新人でも愚息と同じ出発だというのに初めから装備に差が出来たな」

 と言いながらガハハハと豪快に笑うブロソンさん。 

 しかし訓練所の成績もあるのだろうが実際はこれらの素材は親父が集めたものだ。
 だから俺の努力ではないので逆に申し訳なく思う。

 「スレイン。お前は謙虚すぎる。謙虚なのもいいが行き過ぎると嫌味なだけだぞ」

 そうでしょうか?
 あまり自覚は無いのですが…

 「なら訓練所では努力しなかったのか?」

 いえ、そんなことはありません

 それだけは自信を持って言える
 少しでも生き残る技術を身に付けるのに必死だった

 「ならそれでいいだろ。将来性のあるやつにいい条件を付けるのは当たり前だ」

 ブロソンさんの言うこともわかる。
 まぁ、俺も結局、妥協せずにいいものを用意してもらったしな。
 後は結果を出すだけか。
 これが一番難しいのだろうな。


 「さて、頑張れよ。これからはもっと大変になるだろうからな」

 そうですね。出来るだけ早くハンターランクも上げてお袋やアリサを楽にしてやりたいですし 

 「はぁー、やっぱりお前さんは出来過ぎだな。バウアーなんて飛竜を食べるなんて馬鹿なことを言って家族の事を気にしていなかったしな」

 バウアーらしいと言えば言えるな。
 猪突猛進なところがあるが根は素直だしなんだかんだ言っても家族の考えているから心配はいらないだろうな。

 「でも、無事に生きていてくれたらいいんだがな。後は俺の仕事を継いでくれたら文句ないんだがな」

 それでもバウアーの事を応援していつでも帰って来いと言っているのだから本当にいい父親だな。
 親父も生きていたらなんて言ってくれたかと考えると少しセンチメンタルな気分になった。

 さてブロソンさん。ありがとうございました

 「おう、向こうでも頑張れよー」

 


 ブロソンさん一礼した後、武具を受け取り家にある俺用の収納ボックスに入れていると後ろから気配がしたので振り返るとアリサがいた。

 「あっ、お兄ちゃんお帰りなさい」

 ただいまアリサ
 
 「武具が出来たんだってね。ならいよいよ出発かー。ねね、いつ行くの?」

 必要な物は大体そろっているし、今日はみんなに挨拶回りして明日か明後日には出発予定だ。
 ギルドからも来るのは準備が出来たらでいいと言われたしな。
 
 「そうなんだ。なんか寂しくなるなー」

 悪いな
 まぁ、なんだ、しっかり稼いでくるし、偶には帰って来るさ

 「約束だよ。後お土産も忘れちゃ嫌だよ」

 はいはい

 「本当に分かっているのかな?あと、人が良いから騙されないようにね」

 あいよ
 アリサこそ、彼氏が出来たら教えろよ
 もし、何かあったらトラとルイセかミーシャに相談しろ
 
 アリサと話しながら武具を収納ボックスに入れていく。
 しかし年に見合わずしっかりした子だ。
 
 さて、ボックスの中の整頓も完了したし村のみんなに挨拶回りするとしよう。


 
 その後村長や村のみんなに挨拶して、竜車がちょうど空いていたので明日乗せてもらうことになった。
 収納ボックスは先にダスティス街の宿舎に届けられるようだ。
 ギルドに荷物の準備が出来たことを伝えると直ぐに手配してくれた。


 とりあえず、剣士装備を出しておく。
 明日はこの装備で出発する予定だ。
 ポーチには回復薬と砥石を入れておいた。



 翌日


 
 いよいよ出発の日が来た。
 昨日は緊張のあまり眠りが浅かった。
 アリサも同じだったようで隣であくびをしている。

 「お兄ちゃんいってらっしゃい。気を付けてね」
 「いい?気を付けてね。自分のペースでやるのよ。こっちの事は気にしなくていいから」
 「坊ちゃんの事だから大丈夫だとは思いますが気をつけくださいにゃ。旦那様も初めのころは無茶をしたものにゃ」
 
 ああ安心しろアリサ
 大丈夫だよ。お袋、分の悪い賭けはしない主義だ
 トラも分かっている。いざとなったら逃げまわれば死にはしないよ。お袋たちを頼むぞ
 偶にで良いからルイスとミーシャに助言もしてやってくれ
 初めはあまりお金を送れないかもしれないが頑張るよ

 「あんたはまた……いい……絶対に無事に帰ってくるのよ」   

 ああ、そろそろ行くよ

 「「「いってらっしゃい」」」

 行ってきます



 家の外に出るとルイセとミーシャがいた。

 
 おはよう二人とも

 「「おはよう」」

 どうした二人して?

 「まぁ、同期がいよいよ出発と聞いてね。その見送りよ」
 「と言ってもルイセもいろいろと心配していたわよ。特に女関係にね」
 「ちょっとミーシャ!」

 まぁ、大体の事はどうにかなるだろう
  

 女性関係に対しても同じだな。
 恐らく仕事しか頭にないだろうしな。
 これについては明言は避けておく。
 何かあった時が怖い。

 
 何はともあれだ。見送りありがとうな


 「気にしなくていいわよ」
 「そうそう、気にしない気にしない」

 そうか、じゃあな二人とも頑張れよ。あと、出来たらで良いからお袋とアリサを頼む

 「こっちの事は私たちに任せておいて」
 「スレインの方こそ頑張りなさいよ」

 あいよ。じゃあ行くわ

 
 予想していない見送りに驚いていると他の村のみんなが頑張れとエールを送ってくれた。
 少し泣きそうだ。
 前世ではこんなに近所付き合いがなかったのにな。
 
 行ってきます!
 

 竜車に乗り込み生まれ育ったドゥガチ村を後にした。

 こうして俺のハンターとしての生活が本格的に始まる。


 
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