対決!!天本博士対クラウン
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第四百二十八話
第四百二十八話 二人一緒にいると
華奈子と美奈子は今田先生と今日子先生にだ。ある日こんなことを言った。
「先生達って法衣の色が違ったら」
「ちょっと。申し訳ないんですけれど」
「見分けつかないです」
「どちらがどちらかなのだ」
「それ昔からよく言われるのよ」
「何かとね」
先生達も二人に笑顔で話す。
「双子に間違われることもね」
「しょっちゅうなのよ」
「あたし達は実際に双子ですけれど」
「そういう感じで、ですか」
「そうよ。実際にね」
「間違えられるの」
そうだと話すのだった。二人に。
「けれど従姉妹同士でね」
「双子じゃないのよ」
そこは違うというのだ。
「血縁関係でもそれでもね」
「双子とはまた違うから」
「ううん、けれど」
「そうよね」
ここでだ。華奈子と美奈子は顔を見合わせて話す。見れば二人の方がまだ違いがある。確かに二人共髪も長ければ顔立ちも双子ならではだがそれでもだ。
違いのある顔を見合わせて話すのだった。
「法衣の色が違ったら」
「もうそれだけで区別つかなくなるわよね」
「逆に言えば法衣の色が違うとね」
「見分けがつくのよね」
「はい、そうです」
「それなら」
華奈子も美奈子もそのことは認める。
「あたし達もどっちが今田先生か今日子先生か」
「それはわかります」
「何かで見分けがつけばいいのよ」
「それでいいのよ」
先生達は笑顔でこうそれぞれ話す。
「服でも髪型でもね」
「何かでわかればいいから」
「そういえばあたし達も色とかね」
「華奈子が赤で私が紫で」
「あとサックスとフルートとか」
「細かい服装とか」
華奈子は半ズボンで美奈子はロングスカートが多い。全体的に華奈子が活動的で美奈子がおしとやか、双子の姉妹はそれで分けられているのだ。
そのことを話してだった。二人は。
あらためて先生達を見て言うのだった。
「何かしら、でなんですね」
「見分けられればそれでいいんですね」
そのことがわかったのだった。完全に同じでなければそれでいいとだ。
第四百二十八話 完
2011・10・5
ページ上へ戻る