対決!!天本博士対クラウン
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第三百八話
第三百八話 こっちでもそうめん
小田切君の今日の昼食はだ。そうめんであった。
ガラスの大きな容器の中に氷で冷やした水を入れそこにそうめんがある。箸ですくってそのうえでだ。そうめんのつゆに漬けてそれで食べている。
一口食べてだ。まず言うことは。
「夏はこれと西瓜だよな」
「西瓜もあるぜ」
「ちゃんと冷やしてるよ」
ライゾウとタロが小田切君の言葉に応える。二人はそれぞれキャットフードとドッグフードを食べている。流石にそうめんは食べていない。
「デザートはそれなんだな」
「西瓜なんだね」
「うん、そうするよ」
そうめんを食べながら答える小田切君だった。
「これをたっぷりと食べてからね」
「それと冷奴か」
「それもあるね」
見ればそうめんだけではない。豆腐もある。小田切君はその夏の二大味覚を堪能していた。デザートも当然ながら夏の味覚であった。
だがここでだ。二匹は言うのだった。
「そうめんに豆腐に西瓜もいいけれどな」
「栄養はどうなの?そっちは」
「ああ、野菜ジュース毎日飲んでるから」
小田切君はすぐに答えた。
「だからそっちは大丈夫だよ」
「野菜ジュースか」
「それ飲んでるんだ」
「毎日ランニングの後とかにね。大体一リットルは飲んでるかな」
それだけだというのである。
「飲んでるけれどね。牛乳もね」
「ああ、牛乳もか」
「じゃあ栄養はいけてるね」
「栄養もしっかり摂らないと博士の研究所にはいられないよ」
体力的にという意味である。
「だからね。ビタミンもちゃんとね」
「そういえばそうめんと冷奴には」
「生姜にみょうが、それと葱もあるね」
その三つをだ。かなり使っていた。
「身体にいいからだよな」
「やっぱり」
「そうだよ。ちゃんと御飯も食べてるしね」
冷やした御飯に冷たいお茶をかけてだ。そこに海苔や梅干で食べていた。所謂冷やし茶漬けである。
「食べないと」
「梅干がいいよな」
「そうだね」
二匹は梅の身体のよさに注目していた。
「夏でも栄養はしっかりとか」
「そこはわかってるってことだね」
「うん、本当に体力が必要だから」
何度もこのことを言う小田切君だった。彼にしてもただ夏の暑さに参っていたり夏の味を楽しんでいるのではなかった。栄養もしっかりと考えていた。
第三百八話 完
2010・8・10
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