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対決!!天本博士対クラウン

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第三百七話


               第三百七話  使い魔を使って
「ええと、今日子ちゃん」
「うん、香ちゃん」
 先生達はかなり若いようなやり取りをした。
「じゃあそろそろね」
「はじめる?」
「うん、はじめましょう」
 今田先生が今日子先生に対して答えた。
「お茶も飲んだし」
「身体もいい具合に落ち着いたしね」
「だからね」
 また言う今田先生だった。
「はじめましょう」
「わかったわ。それじゃあ」
「はじめるっていったら」
「まさか」
 華奈子と美奈子だけでなく他のメンバーも今の先生達の言葉に期待した。期待せずにはいられなかった。状況が状況だけにである。
「いよいよあの首と身体に対して」
「動いてくれるのね」
「よし、それならあたし達もね」
「ええ、華奈子」
 美奈子は笑顔で華奈子に応えた。
「勉強した魔術でね」
「あの気持ち悪い騒動を終わらせましょう」
 そうなると確信していた。しかしであった。
 ここでもだった。先生達は言うのだった。
「それじゃあ皆さん」
「流しそうめんはどうですか?」
「えっ!?」
「流しそうめん!?」 
 皆今の先生達の言葉を聞いてだ。また唖然となってしまった。
「あの、流しそうめんって」
「今からゆがいてですか?」
「それからおそうめんを流して」
「食べるんですよね」
「はい、そうですよ」
 相変わらずの調子の今田先生だった。
「その通りです」
「皆さん嫌いですか?」
「いえ、好きです」
「大好きです」
 皆の返答は六人が六人とも全く同じであった。
「夏ですし」
「おそうめんの季節ですし」
「最高に好きです」
「それならいいですね」
「じゃあ今から魔術で作りましょう」
 一応魔術で作ることにはなった。しかしであった。
 今こんなことをしていていいのか、世の中は大丈夫なのか、博士はこのまま放っておいていいのか、どうしても考えてしまう六人だった。だが先生達は呑気な様子だった。


第三百七話   完


               2010・8・10 
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