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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第二十話 信頼関係その十

「ここのうどんも美味そうやしええんちゃうか?」
「あれっ、襟立さんおうどんも好きなの?」
「関西はうどんや」
 本当は東京生まれだがこう静香に応えるのだった。
「薄口醤油のやつや」
「ここって普通のお醤油なんじゃないの?」
「いや、匂いは関西のだしやった」
「匂いでわかる位詳しいのね」
「そや。じゃあ食いに行こうか」
「それにする?皆も」
 静香は紅達にも顔を向けて尋ねる。
「じゃあそれで」
「うん、それじゃあね」
 紅は微笑んで静香の言葉に応えた。
「できれば豚骨ラーメンもあればいいけれど」
「俺はうどんでいい」
 紅と登はそれぞれ言う。
「じゃあとにかくね」
「昼飯にしよう」
 こうしてだ。彼等は友人達と合流してだ。昼食の後で動物園をさらに楽しむのだった。そして動物園を出てそのうえでだった。
 竜司はローズ達と家に戻る。その時にだ。
 不意にだ。彼の前に黒い、顔を全て隠した無気味な覆面の者達が出て来た、その彼等を見てだ。英理子が思わずこう言った。
「KKKの色違い?」
「似ているが違います」
 美波が英理子に話す。
「文月学園の。まあ何ていうか」
「嫉妬団みたいなものです」
 雄二がややうんざりとした顔で英理子に説明する。一言で。
「もてる人間の前に制裁を加えます」
「何か凄い厄介な子達みたいね」
「えっ、まさか僕!?」
 明久はその彼等を見てぎくりとした顔になる。そして言うのだった。
「僕今回は何もしてないけれど」
「吉井明久、如月竜司」
 この二人だった。
「この者達、もてることにより」
「制裁を加えるべし」
「許してはならない」
「もてる者には死を」
「正義の鉄槌を」
 勝手にだ。彼等を取り囲んで裁判をはじめていた。
「被告人、如月竜司」
「あの、どうして僕なの?」
 身に覚えのないことなので。竜司も問い返す。
「もてるとかって」
「二人の美少女にクラスメイト、それに女子大生の御姉さん」
「合わせて四人」
「これをもてると言わずして何と言うか」
「もてる、これは即ち格差社会」
「格差社会よ滅んでしまえ」
 勝手にだ。こうした訳のわからない話になっていた。
「よって声も境遇も似ている吉井明久と共に」
「今より我々が正義の鉄槌を下す」
「もてる罪は明白」
「よって市中引き回しのうえ朝鮮民主主義人民共和国に追放するものとする」
「万景峰号に放り込む」
「あの、それってつまり」
「生きて帰れないってことなんじゃ」
 何時の間にか縛られている明久と竜司が彼等に言う。
「幾ら何でもそれは」
「酷いんじゃないかな」
「じゃあ朝鮮総連への殴り込み」
 幾らか軽減したつもりだった。
「これを判決とする」
「我々とて鬼ではない」
「安らかに眠れ」
「ってこの世界にも北朝鮮も総連もあるの!?」
「えっ、吉井君の世界にも!?」
 今わかった衝撃の事実だ。迷惑な国家はどの世界にもある。
 
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