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ヘタリア学園

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第千六百七十九話  それでも来た

第千六百七十九話  それでも来た
「ええと、タイさんのところですか」
「付き合いだから行かないとね」
 ベトナムはこう台湾に言います。何だかんだでベトナムはタイとお付き合いがあるのです。確かにお互い微妙な感情を持っていますが。ただ二人共人付き合いが上手なので言葉に出さないだけです。態度にも。
 それで行くとです。虎の皮を被ったタイが出て来ました。
「ああ、虎人ですか」
「はい、それになってみました」
 タイはいつもの温和な微笑で台湾に答えます。注目すべきは何気にベトナムを見ていないことです。
 台湾に話してからベトナムを見ます。そうしてなのでした。
「御二人はお菓子はかなり食べられましたね」
「ええ、そうよ」
 ベトナムはタイと目を合わさずに答えます。タイもそうしています。
「日本さんと中国とアメリカのところでね」
「では僕は趣向を変えて果物にさせてもらいますね」 
 それだというのです。
「それで如何でしょうか」
「というとマンゴーですか」
「はい、勿論それもあります」
 こう台湾に答えます。
「ドリアはいいですね」
「あれはちょっと」
「匂いが」
 それでドリアはなしになりました。二人は今度は果物を御馳走になったのです。


第千六百七十九話   完


                                       2010・10・27
 
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