ハッピークローバー
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第百七十八話 理性の必要性その十一
「いいわね」
「じゃあ漫画も読みながらね」
「受験勉強すればいいのね」
「そうよ、まあ北の将軍様みたいに」
妹に飲みつつ笑ってこうも言った。
「酒池肉林で、じゃなかったらいいわね」
「あの将軍様ね」
「ええ、ふざけてるでしょ」
「ないでしょ」
実加も笑って返した。
「あんなのは」
「そうよね」
「皆餓えててね」
北朝鮮の国民彼等が言う人民はというのだ、この国が慢性的な飢餓状態にあることは世界的に有名なことである。
「一人だけ丸々と太ってて」
「それでよ」
「酒池肉林ね」
「ハーレム持ってて」
「喜び組ね」
「それあってね」
妹にそれでと話した。
「別荘沢山持ってて」
「贅沢三昧ね」
「文字通りのね」
まさにというのだ。
「そんなのでね」
「ストレス解消してるのね」
「そうみたいよ」
「あれじゃない」
実加はそのストレス解消方法について酔った顔で言った。
「漫画の悪役じゃない」
「それもかなり程度の低い」
「もうね」
「そうした悪役よね」
「お姉ちゃんもそう思うわね」
「思うわよ」
これが理虹の返事だった。
「天皇陛下見なさいよ」
「滅茶苦茶質素よね」
「宮内庁の一年あたりの予算が六百億円でね」
そうであってというのだ。
「あそこの将軍様一人の贅沢費は」
「どれ位?」
「日本円で五千億円よ」
「本当にふざけてるわね」
実加は酔いつつ述べた。
「それはまた」
「それで酒池肉林よ」
そうであるというのだ。
「ハーレムに別荘にブランド品に」
「無茶苦茶ね」
「尚且つ軍隊はああで」
「物凄く大きくて」
「ミサイルしょっちゅう撃ってるのよ」
「やりたい放題じゃない」
「そう思うわよね」
理虹も否定しなかった。
「やっぱり」
「ええ」
姉にまさにと答えた。
「つくづくね」
「それでもね」
「ストレス溜まるの」
「だって何時叛乱が起こるか」
「そのことを気にしていて」
「自分の大制を守ることに必死でね」
そうであってというのだ。
「かなりね」
「ストレス溜まってるの」
「だからよ」
それでというのだ。
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