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夢幻水滸伝

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第四百話 ブエノスアイレス会議その二

「それよりもと思いまして」
「会談もそれぞれの姿見せる場所やしな」
「それで、です」
「空船にしたな」
「僕もです」
 リョサもだった。
「ブエノスアイレスまで行こうと思いましたら」
「モンテビデオからな」
「船で行けばすぐです」
「そやな」
「しかし僕もです」
「自分達の国力を見せる為にやな」 
 インペルは自分から言った。
「それでやな」
「敢えて高価で建造にも維持にも技術が必要な」
「空船で来たな」
「そうです」
 まさにという返事だった。
「そうさせてもらいました」
「そやな」
「そしてインペルさんもですね」
「会談場所はここにしたわ」
「カサ=ロサダですね」
「今の私の家や」 
 リョサに笑って話した。
「ええ家やろ」
「はい、確かに」
「アルゼンチンを統一したらな」
 その時にというのだ。
「国中からここに入ってくれてって言われたんや」
「そうなのですね」
「ああ、それまでもええ家に暮らしてたけどな」 
 それがというのだ。
「統一してからはな」
「宮殿ですか」
「ピンクハウスな」
 リョサにまた笑って話した。
「まさに」
「本当にピンクですからね」
 リョサもまさにと頷いた。
「カサ=ロサダは」
「その色がな」
「そうですよね」
「この目で見ると実感します」
 セプルベダも言ってきた。
「ピンクやて」
「そやろ」
「この世界でもあって」
「それでそのままや」
「ピンクですね」
「そのピンクの宮殿でな」 
 まさにこの場所でというのだ。
「話そうな」
「これからのことを」
「そうしよな」
 こう話して二人を自分から宮殿の中に案内してだった、インペルは彼等を宮殿の会談の間に案内した。そこにはもう席が三つそれぞれ向かい合う形でセットされていた。
 そこに三人はそれぞれ座った、そして話をはじめたが。
 開口一番だ、インペルは言った。
「三人共戦はしたくないな」
「好んでやる趣味はないです」
「それも全く」
 セプルベダもリョサも答えた。
「無闇に戦をしても何もなりません」
「破壊と犠牲を出すだけです」
「その通りや、私も戦は避けられるなら避ける」
 インペルも同じ考えだった。
「何があってもな」
「それがええです」
 セプルベダはまさにと応えた。 
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