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夢幻水滸伝

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第三百九十九話 不死使いその十三

「今以上にな」
「昨日よりも豊かになる」
「今日は」
「そして明日もですね」
「豊かになってくんや」
 そうしていくというのだ。
「アメリカみたいに、あとな」
「あと?」
「あとといいますと」
「他にも何か」
「南米とのこともな」
 こちらもというのだ。
「調べてるが」
「何といってもです」
 社長が言ってきた。
「我々は南米の国ですから」
「南米のこともな」
「調べ知ることですね」
「アメリカ以上にや」
 先程まで話していた国よりもというのだ。
「重要や」
「左様ですね」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「かなり念入りにや」
「本を読まれていますね」
「調べてな、そして戦略も立ててるが」
 国家のそれをというのだ。
「正直ウルグアイ一国ではブラジルやアルゼンチンとはな」
「対抗出来ないですね」 
 市長が言ってきた。
「やはり」
「その通りや」
 市長にまさにと答えた。
「ほんまな」
「やはりそうですね」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「統一してそれからな」
「ウルグアイはどうしていくか」
「そのことも考えてるわ」
 そうだというのだ。
「これからな」
「戦はされないですね」
 市長はリョサに確認する様に問うた。
「ブラジルやアルゼンチンと」
「するにしても最後の最後や」
 リョサは市長に真顔で答えた。
「選択肢にあってもな」
「政の最後の手段ですね」
「そや、相手が邪悪な侵略者で」
 そう言うしかなく、というのだ。
「好戦的でな」
「話し合いが通じないなら」
「もうな」
 そうした相手ならというのだ。
「戦うしかない」
「左様ですね」
「しかしな」  
 それでもというのだ。
「ほんま最後の最後で周りを見ても」
「邪悪な方はおられないです」
 親父が怪訝な顔で言ってきた。
「まことに」
「我が国と国境を接してるブラジルもアルゼンチンもな」
「棟梁であられる星の方々は」
「アレンカールさんもインペルさんも」
「邪悪と言うよりは」
「善人や」
 二人共、とだ。リョサは親父に答えた。 
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