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夢幻水滸伝

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第三百九十九話 不死使いその十一

「振られて地獄見た話もあるわ」
「ああ、ありますねそうしたことも」
「恋愛には」 
 親父も社長もリョサの今の話のことがわかって頷いた、二人も人生の経験を積み重ねていてそれでそうしたことも知っているのだ。
「失恋等で苦しみ悲しみ」
「それが地獄になりますね」
「そや、振られて地獄を味わった人の話もある」
 実際にとだ、リョサは話した。
「そやから楽しみたいけど実は」
「まだですか」
「そうしたことはですか」
「こっちの世界でも未経験や」
 起きた世界だけでなくというのだ。
「ほんまな」
「確かに地獄もありますので」
 恋愛にはとだ、親父はリョサに話した。
「ですから」
「経験せんでもええか」
「そこはそれぞれです、恋愛での地獄は最悪の地獄だとです」 
 その様にというのだ。
「言われていますし」
「振られてたりするとな」
「裏切られることもありますし」
「トラウマを持ってな」
「そして」 
 そのうえでというのだ。
「周りにも言われたりして」
「最悪の地獄やな」
「はい、ですから」 
 それでというのだ。
「地獄が怖いなら」
「経験することもないか」
「はい」
 そうだというのだ。
「そのことは」
「そうか、まあそのことはな」
 どうにもとだ、リョサは話した。
「おいおいな」
「考えていかれますか」
「起きた世界でもな」
 そちらでもというのだ。
「そうしてくわ」
「左様ですか」
「こっちの世界では今は政をな」
「行っていかれますね」
「そうするわ」 
 確かな声で言ってだった。
 リョサはサッカー観戦が終わるとまた仕事に戻った、書類にサインをして勢力を動かしていったのだった。
 そうしていきウルグアイを順調に統一を進めていき。
 内政も整えていった、そこで彼は言うのだった。
「日に日に豊かになってるが」
「それでもですか」
「リョサ様としてまだまだとですか」
「そう思われていますか」
「そうや」
 まさにとだ、親父と社長そしてモンデビデオの市長に図書館で調べものをしてその後で図書館の中の喫茶コーナーで共にマテ茶を飲みつつ話した。
「どうもな」
「左様ですか」
「まだまだですか」
「かなり豊かになりましたが」
「こうしてええ図書館も出来てな」
 その図書館の中を見回しつつ話した。
「市民の生活もよおなってる」
「まさに日に日に」
 市長はまさにと応えた。
「そうなっていますね」
「リョサ様が来られる前とは全く違います」
 親父も言ってきた。
「治安もよくなりましたし」
「ですがそれでもですか」
 社長はマテ茶を一口飲んでから話した。 
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