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八条学園騒動記

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第八百六話 理解しやすくその十三

「だって中身がないから」
「それじゃあね」
「空虚で無駄なものなんて」
「評価もされないね」
「ましてテロリストとかを偉大な宗教家とか言ったら」
 それこそというのだ。
「カルト教団のボスで」
「馬鹿だしね、そんな風だと」
「もうね」 
「歴史から忘れられるね」
「そんな人いたのかって」
「そうなるね」
「空虚だね」
 マルティはそうした哲学者や思想家そしてそうした者達が書いた文章や発言について軽蔑しきった顔と声で述べた。
「そうした人達や文章って」
「うん、評価にも値しない」
「読むにもね」
「全くだよね」
「気にしなくていいね」
「何でもない」 
 そうしたというのだ。
「下らないものだね」
「そうなるね、そんなの読むより」
「アリスとか読むことだね」
「そうだよ」
 実際にというのだ。
「読んでわかりやすくて面白い」
「それじゃあね」
「そういうの読むことだね」
「結論はそうだね」
「うん、読むべき本っていうと」
「そうした本だよ」
 まさにとだ、ローリーもベッカも言った。
「小難しい本じゃなくて」
「わかりやすく面白い」
「そんな本だね」
「そうした本こそ中身があるしね」
「うん、何かね」
 マルティは二人と話しつつ考える顔になって話した。
「真理は実は単純明快っていうのは」
「その通りだね」
「大切なものは」
「難しくなくてね」
「わかりやすいね」
「そして傍にあるね」
 こうも言った。
「これがね」
「遠くにある様で」
「実は傍にある」
「わかりやすく面白い」
「そうしたものだね」
「若しキリスト教徒なら」
 そうであるならとだ、マルティは話した。
「聖書を読めばいいね」
「もうそこにあるね、真理は」
 ベッカも言った。
「まさに」
「青い鳥だね」
「ああ、そうだね」
 ベッカはマルティのその言葉に頷いた。
「言われてみれば」
「そうだよね」
「青い鳥は幸せは傍にある」
「そうしたお話だったけれど」
「真理もね」
「傍にあるね」
 マルティは微笑んで話した。 
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