夢幻水滸伝
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第三百九十八話 細長い国その十三
「ではそのうえで」
「インペルさんと話すわ」
「そうされますね」
「出来れば」
ボクサーにさらに話した。
「インペルさんと一緒にや」
「やっていかれたいですか」
「そう思ってるわ」
「お二人で」
「そうな。南米はこの世界でも南北に分かれてるな」
セプルベダは考える顔でこうも言った。
「どうも」
「そうですね」
「言われてみますと」
「ブラジルを中心として北部があり」
市長そして会長とボクサーも話した。
「アルゼンチンとチリですね」
「南部ですね」
「そう分かれていますね」
「南米のABCやな」
三国の頭文字を取って話した。
「三国は国力が高くてな」
「それぞれ存在感があり」
「南米の中心国であり」
「南北に分かれていますね」
「ああ、それでアルゼンチンとチリで南部や」
南米のというのだ。
「そこにウルグアイも入れてええな」
「それで南部ですね」
「事実ブラジルは大きくて」
「南米北部の中心国家ですね」
「アレンカールさんが仕切ってるな」
彼の名前も出した。
「それでそのブラジルを中心して北部全体がな」
「統一されますか」
「そうなるやろな」
市長に話した。
「今後は」
「そうですか」
「そしてな」
「南部もですね」
「統一されるべきでな」
それ故にというのだ。
「統一されるにしてもな」
「平和にですね」
「それが一番や」
「だから会談ですね」
「そうしたいわ、しかし万が一な」
肉を食べつつこうも言った。
「会談を断られたり行われてもな」
「不首尾に終われば」
「その時はな」
「戦ですね」
「最後の最後でもな」
その選択はというのだ。
「戦も考えるで」
「そのうえで、ですね」
「交渉を行うわ」
「そうされますか」
「ああ、しかしな」
こうもだ、セプルベダは言った。
「二人だけやなくな」
「といいますと」
「他の方もですか」
「お誘いしますか」
「ウルグアイの話も出したけどな」
南米南部の話をした中でのことを話した。
「あの国の星のモンのリョサもや」
「お話をされますか」
「そうされますか」
「では三者で、ですね」
「話したい、あいつにも声をかけるか」
こう言うのだった。
「ここは」
「そうされますか」
「インペル様とだけでなくですか」
「リョサ様ともですか」
「そうしようか」
こうしたことも考えた、チリを統一したセプルベダは戦いではなく会談を望んでいた。そしてその為に動くのだった。
第三百九十八話 完
2025・4・15
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