金木犀の許嫁
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第七十一話 お見合いの結果その七
「もうね」
「そうしたことはですね」
「一々言わないわ」
「言ったら政府も。ですからね」
「民間でも普通だったしね」
修験道や陰陽道はというのだ。
「そういうのを禁止していったら」
「どうにもならないです」
「そうなるからね」
だからだというのだ。
「実際にね」
「日本だと魔女狩りはないですね」
「むしろ何であんなことしたのか」
真昼は首を傾げさせつつ話した。
「わからない位よ」
「本当にそうですね」
「実際にやって」
その魔女狩りをだ。
「何があったか」
「実りのあるものはなかったです」
佐京が言ってきた。
「全く」
「そうなのよね」
「只のヒステリーでした」
「そのヒステリーで多くの人が犠牲になったし」
「お話にならないわね」
「本当に」
実際にというのだ。
「そうだと思います」
「そうよね」
「日本になくて」
その魔女狩りがというのだ。
「本当にね」
「よかったですね」
佐京も言った。
「歴史的に」
「あったら恥だったわ」
「それでなかった理由は」
「日本が宗教的に寛容で」
「そのこともあってですね」
「そんなことがなくて」
本当にというのだ。
「どれだけいいか」
「全くですね」
「あんなことは極端な例ですが」
それでもとだ、豊も言った。
「仲よくはです」
「絶対ですね」
「はい」
幸雄に話した。
「ずっと」
「そうですね」
「それはお家の中でもです」
「同じですね」
「夫婦揃ってです」
そうであってというのだ。
「幸せにです」
「なることですね」
「はい」
まさにというのだ。
「夫婦も」
「それが大事ですね」
「若しです」
それこそというのだ。
「夫婦が喧嘩ばかりでもです」
「問題ですね」
「そうですし」
「お寺でも」
「夫婦揃っては天理教の言葉ですが」
「仏教でもですね」
「同じでして」
そうであってというのだ。
「夫婦仲よくです、今は」
「今は、ですね」
「明治までは違いましたので」
「表向きは結婚出来なかったので」
「ですから」
それでというのだ。
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