金木犀の許嫁
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第七十一話 お見合いの結果その六
「他宗教を認めないなんて」
「いらない騒動を引き起こすし」
「それにね」
さらにとだ、佐京は話した。
「侵略の手先で」
「民衆を奴隷にするから」
「もうね」
それこそというのだ。
「絶対にだよ」
「認められないわね」
「だから禁止されたんだ」
「江戸時代でもね」
「そうしないと」
「本当に侵略されるし」
「日本人が奴隷にされるから」
だからだというのだ。
「禁止になったよ」
「そうよね、確かに弾圧でね」
「犠牲者も出たよ」
「島原の乱もあったし」
「けれど」
それでもというのだ。
「その弾圧も無茶苦茶じゃなかったよ」
「異端審問みたいな」
「踏み絵させて若し切支丹でも」
「信仰捨てたら助けてたし」
「遥かにましだよ」
「十字軍とか異端審問って疑わしきは、だったから」
「あの世で見分けるだったから」
そう言って虐殺していたのだ、アルビジョワ十字軍に至っては最早殺戮を楽しんでいるかの如きであった。
「遥かにましだよ」
「魔女狩りもなかったしね」
「魔女狩りなんてとても」
豊はぞっとする顔で話した。
「やったら駄目ですよ」
「そうよね」
真昼は確かにと頷いた。
「あれは酷過ぎるわ」
「やる意味がないですよね」
「全くね」
「魔女であっても」
本物のというのだ。
「悪いことしないと」
「問題ないわね」
「はい」
豊は強い声で断言した。
「それなら」
「魔女でもね」
「魔法をいいことに使ったら」
それならというのだ。
「白魔術って言いますね」
「悪いことに使ったら黒魔術でね」
「白魔術ならいいですよね」
「それならね」
「それに黒魔術と言われるものでも」
その悪事に使われる魔術もというのだ、魔術と言っても一言では言えない広さと深さが存在しているのだ。
「人の役に立つなら」
「いいわよね」
「そうですよね」
「実際日本だとね」
真昼はさらに話した。
「修験道とか陰陽道とか」
「政治でも関わっていますね」
「そういうのが普通の国だったから」
真昼は豊にそれでと話した。
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