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ストロベリー味

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第二章

「この作品続けましょう」
「わかりました、それでは」
「これまでのホラーものも描いて」
「それで、ですね」
「あれです、絵柄はそのままでも」
 ホラー漫画のままでもとだ、田中は話した。話している場所はファミレスであり今回も一緒にカレーを食べている。
「作風が変わります」
「読者さんも受けるものが違いますね」
「そうです、もう徹底的にギャグに徹し」
「僕の人柄をそのまま出して」
「苺も付ければ」 
 そうすればというのだ。
「完璧ですよ」
「あの、苺強いですね」
 冗談抜きにとだ、梅津は言った。
「随分と」
「はい、苺のイメージといいますと」
「甘いですね」
「スイーツですね」
「そうですから」
 それでというのだ。
「それを出しますと」
「僕のホラー要素もですね」
「それがまさに一変して」
 そうしてというのだ。
「そのうえで、です」
「変わりますね」
「ですから」
 それでというのだ。
「苺はいいんです」
「こうした時は」
「ギャグそして特に恋愛に」
 このジャンルにというのだ。
「活きます。甘い恋愛ギャグでも」
「僕の絵柄でも」
「苺となれば」
「一気に変わりますね」
「インパクトも出ますし」
 この要素もあってというのだ。
「いいです、ですから」
「それで、ですね」
「私も成功したと思います」
「苺でいって」
「ストロベリー味で、じゃあこのままホラーもギャグも」
 どちらもというのだ。
「頑張っていきましょう」
「わかりました」
 確かな声でだ、梅津は頷いて応えた。
「それに。ならカレーも作品に出したら」
「ギャグの方にですね」
「甘酸っぱい苺の様な」
 そうしたというのだ。
「ギャグで描きます」
「お願いします、そしてそのぶっ飛んだ路線で」
 まさにそれでというのだ。
「やっていきましょう」
「それでは」
 梅津は笑って頷いた。
「帰ったらまた描きます」
「そうして下さい」
 二人でカレーを食べつつだった。
 そちらの作品の話もしていった、その作品は梅津の代表作の一つとなりアニメ化も何度もされ話題になった。また梅津は苺が好物の一つになった。


ストロベリー味   完


                  2025.4.11 
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