| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

引き籠っても許すか

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第四章

 その悪事、捏造をふんだんに込めて告発してだった。彼女を吊るし上げた。
「貴女はここまでして平気なのですか!」
「罪の意識はないのですか!」
「悪いと思わないのですか!」
「恥ずかしくないのですか!」
「それでも人間なのですか!」
「あああ・・・・・・」
 だが周りからの始終の強烈な吊し上げにだ。
 志桜里は何も言えなかった、そして。
 岩清水達は裁きを終えたとその場を去ったが後日。
「ああ、海外に逃げたんですね」
「日本にいられなくなって」
「それで、ですね」
「もうこれで終わりですね」
「父親が左遷になったのですが」
 岩清水は同志達に話した。
「その左遷先がです」
「海外で」
「これ幸いに逃げたんですね」
「家族で」
「はい、ですがターゲットは崩壊しました」
 岩清水はにんまりと笑って言った。
「今回は自殺に追い込めませんでしたが」
「それでもですね」
「精神は崩壊しましたね」
「我々の裁きを受けて」
「完全に廃人となり」
 そうなりというのだ。
「もう思考も行動もです」
「まともに出来ない」
「そうなりましたね」
「狂気に陥り」
「我々は悪人の心を完全に破壊したのです」
 志桜里のそれをというのだ。
「もう回復の可能性は絶望的とのことです」
「やりましたね」
「完全に倒してやりましたね」
「いじめの加害者を」
「悪を」
「皆さん我々は今回もやり遂げました」
 岩清水は同志達に満面の笑みで告げた。
「いじめの加害者を糾弾し」
「完全に破壊した」
「そうしてやりましたね」
「悪を滅ぼすことが出来ました」
「それを果たせました」
「いじめは悪です」
 岩清水は言い切った。
「そしてその悪をです」
「我々は成敗しました」
「今回もまた」
「容赦なく出来ましたね」
「そうです、容赦してはならないのです」
 岩清水はそれはならないとした。
「いじめは悪それも絶対の邪悪ですから」
「それ故にですね」
「許してはいけないですね」
「容赦もしてはならず」
「何をしてもいいですね」
「ですから嘘を吐いてもいいですし」
 志桜里への糾弾の様にというのだ。
「そしてです」
「そのうえで、ですね」
「徹底的に行う」
「悪の全てを破壊する」
「周りも」
「悪に尊厳なぞいらないですし」 
 岩清水はこうも言った。
「その尊厳もです」
「徹底的に踏み躙る」
「人の尊厳を踏み躙ってきたのですから」
「その様な輩の尊厳なぞ考慮することはないですね」
「それも一切」
「人権もそうしてきたのですから」
 だからだというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧