ハッピークローバー
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第百七十六話 暖衣その四
「言うわね」
「そうだよな」
「じゃあこれからは」
「これまで以上に」
「冷えない様にするわ」
「そうしろよ」
越智は富美子に言い富美子も頷いた、そんな話をして二人は大阪の団地に帰った、富美子は越智に彼女の部屋まで送ってもらい。
部屋に入った、するとそこには姉が部屋着でいた。
「おかえりなさい」
「お姉ちゃんもう飲んでるの」
「晩ご飯食べながらね」
肉豆腐を食べつつ焼酎を飲んで言った。
「そうしてるわ」
「ああ、今日帰るの速かったの」
「そうよ、もうお母さん食べ終わって」
それでというのだ。
「私はご飯食べてね」
「おかずの残りで飲んでるのね」
「そうなの、肉豆腐の後は」
今は食べているそれのというのだ。
「カップ焼きそばあるから」
「それ食べるのね」
「そうするわ」
「そうなのね」
「それでね」
姉はさらに話した。
「今日部活遅かったのね」
「野球部もね」
「ああ、越智君の」
「それで少し待ったけれど」
「帰り遅かったのね」
「そうなの」
姉に鞄を置きつつ答えた。
「今日はね」
「そうなのね、じゃあ着替えてね」
「今から食べるわね」
「そうしなさい」
「それじゃあね」
こう話してだった。
富美子は自分の部屋に入って着替えた、置いた鞄も部屋に持って行った、そうして着替え終わるとリビングに戻り。
テーブルに座った、そこにはまだ美奈代がいて飲み続けていた。
「あんたも飲む?」
「今日焼酎飲んでるのね」
「そう、冷えるでしょ」
だからだというのだ。
「それで焼酎にしたのよ」
「ビールじゃなくて」
「ビール大好きだけれど」
それでもというのだ。
「冷えるでしょ」
「それ越っちゃんとも話したわ」
越智、彼ともというのだ。
「冷えるってね」
「そう、女の子は身体冷やさない方がいいのよ」
「冷えやすいから」
「それに赤ちゃん産むでしょ」
姉はこのことも話した。
「だから余計にね」
「身体大事にして」
「冷やすなって言うのよ」
「そういうことね」
「茄子もね」
この野菜もというのだ。
「秋茄子は嫁に食わすなっていうけれど」
「あれ糞婆の言葉よね」
富美子は答えた、自分でご飯を入れておかずもそうして自分の席の前に置いて座って食べはじめている。
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