美人の上司に
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第一章
美人の上司に
神野静は細面で色白で長い黒髪を後ろでポニーテールにしている。切れ長の奥二重の目で睫毛が長く眉も鼻も実に形がいい。
背は一六〇位で膝までの黒いタイトスカートのスーツが似合っている、常にクールで落ち着いていて安定した仕事ぶりを見せている。
新入社員の工藤輝也大柄でがっしりした体格で四角い顔に小さな細い目を持つ色黒で黒髪を短くしている彼の直接の上司でもある、神野が主任であるのだ。
神野は面倒見もよく色々と教えてもらっている、だが。
ある日だ、工藤は神野にこんなことを言われた。
「工藤君彼女さんいるのかしら」
「いないです」
仕事帰りの部署の飲み会で居酒屋で飲む中で聞かれてだ、工藤は答えた。
「実は」
「そうなのね」
「はい、欲しいですが」
「彼女さん欲しいのね」
神野は無表情で述べた。
「わかったわ」
「わかったとは」
「後でわかるわ」
神野はこう言うと梅酒を飲んだ、工藤はビールをジョッキで豪快に飲む。この時はこれで終わりだったが。
工藤はある日だ、神野にある同僚を紹介された。その同僚はというと。
「赤川八重子です」
「あっ、同期入社の」
工藤は赤がかったロングヘア以外は神野によく似た外見の彼女を見て気付いた。
「赤川さん」
「はい、お姉ちゃんに彼氏さんいないって言ったら」
神野と同じ位の背で言うのだった、声も似ている。
「それならって言われまして」
「つまりは」
「お互いに紹介してるのよ」
二人の間にいる神野が言ってきた。
「工藤君彼女さんいないし」
「私も彼氏さんいなくて」
「二人の性格も知っているから」
だからだというのだ。
「丁度いいと思ってよ」
「お互いに紹介してくれたんですね」
「そうよ、それでよかったら」
神のはさらに言った。
「二人でお話してね」
「わかりました」
工藤は神野の言葉に頷き実際に赤川と話した、すると趣味が同じものが多く会話は弾み性格の相性もよくてだ。
二人は交際に至った、だがその二人を見てだ。
事情を聞いたある社員は同僚に言った。
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