夢幻水滸伝
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第三百九十六話 三方から追い詰めその九
「川も掌握したからそっちからもね」
「攻めますね」
「これからは」
「そうもしますね」
「そう、そしてね」
そのうえでというのだ。
「港に海兵隊を送るわ、あたいが指揮を執るわ」
「アレンカールさんご自身がですか」
「ええ、そうするわ」
セスペデスに話した。
「ここはね」
「そうされますか」
「それであんた達はこのままね」
「それぞれ攻めますね」
「セスペデスちゃんは街の北を攻めてね」
そうしてというのだ。
「マリアちゃんは西からね」
「わかりました」
そのマリアが応えた。
「そうさせてもらいます」
「イザベルちゃんは南からね」
「はい」
イザベルも応えた。
「その様に」
「ええ、そうしてよ」
「それぞれの方角から攻める」
「そしてね」
「サンタフェ攻略ですね」
「そうよ、さてインペルちゃんはどう動くか」
街を護る彼はというのだ。
「こうして攻めるとね」
「十万の兵で守っておられますが」
「こっちは五十五万、星の子は四人」
「全く違いますね」
「その戦力差を覆すかしら」
「それがどうかですね」
「そうよ、若しあたいと一騎打ちを挑んできても」
アレンカールはインペルがそうしてくることも考えていた、そのうえで今仲間達に対して言うのだった。
「受けて立つしね」
「棟梁同士の一騎打ちですか」
「インペルちゃんそういうのも好きやからね」
マリアに話した。
「そやからよ」
「そうなることもお考えですね」
「ええ、その時も勝つわ」
「そのおつもりですね」
「ええ、それで今はね」
「今言われた通りにですね」
「攻めていきましょう」
三人はアレンカールの言葉に頷いた、そうして彼が言った通りにサンタフェの街を攻略にかかった。
アレンカールは海兵隊を率いて船からサンタフェの港を襲った、そしてケツアルコアトルに乗りその背からだった。
港に飛び降りた、そのうえでそこにいる兵達を倒していき橋頭保を築いてから海兵隊を上陸させてだった。
港の掌握そこから街に攻め入らんとした、だが海兵隊が上陸すると。
インペルが軍を率いて来た、そのうえでアレンカールに言ってきた。
「素直に見事と言うわ」
「あたいもやるでしょ」
「ああ、このままやと負けるのは私や」
このことも素直に言った。
「そうなるわ」
「それでどうするの?」
「一騎打ちを挑むわ」
こう言うのだった。
「自分にな」
「そうしてくるのね」
「可能性として考えてたな」
「ええ」
その通りだとだ、微笑んで答えた。
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