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ハッピークローバー

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第百七十三話 牛乳その四

「普通に出るわ」
「あそこな、ラーメン有名だよな」
 博多と聞いてだ、鳴海は思わず言った。
「豚骨のな」
「麺の細いね」
「あれも美味いよな」
「そのラーメンのレシピもあるし」
「出てたんだな」
「そう、作ろうと思えば」
「かな恵も作れるんだな」
 かな恵に問うた。
「豚骨ラーメンは」
「ええ、ただ?」
「お母さん醤油派なのよ」
 ラーメンはというのだ。
「だからあまりね」
「豚骨ラーメンはか」
「好きじゃなくて」 
 それでというのだ。
「一回作ったらやっぱりお醤油がいいって」
「醤油ラーメンか」
「言ったのよね」
「おばさんそうなんだな」
「食べるにしても」
「食うことは食うんだな」
 鳴海はそう判断した。
「おばさんも」
「一応ね、けれどね」
「醤油派は譲れないんだな」
「これインスタントでもなのよ」  
 こちらのラーメンでもというのだ。
「豚骨や塩、味噌よりもね」
「醤油なんだな」
「そう、何か凄いこだわりがあって」
「豚骨ラーメン作ってもか」
「一杯食べてもね、もうこれでって言って」
「終わりだったんだな」
「そうなの。本当にお母さん醤油派なのよ」
 鳴海に少し真面目な顔になって話した。
「だから私もお家ではね」
「豚骨作ってないんだな」
「私は好きだけれどね」
「じゃあ九州も行けるな」
「その漫画も楽しんでるしね、本当にこっちはいい漫画だから」
 鳴海が最初に話に出した漫画よりもというのだ。
「ためになるわ」
「じゃあ俺も読むな」
「そうしてね、それで今度ね」
「今度?」
「うちでお鍋するけれど」
 鳴海に笑顔になって話した。
「鳴海っちもどう?」
「俺も一緒に食っていいんだな」
「うん、どう?」
「一家四人でか」
「鳴海っちもね。これまでもこうしたこと結構あったわね」
「うちでもな」 
 鳴海は笑って返した。
「かな恵呼んでな」
「おじさんおばさんと四人で食べてるわね」
「この前もそうしたな」
「ハヤシライスいただいたわね」
「あのハヤシ美味かったよな」
「凄くね、それでね」 
 かな恵は笑って話した、話しながら弁当を食べているがその勢いは鳴海と比べるとかなりスローである。
「今度はうちでね」
「お鍋か」
「そう、鮟鱇だけれど」
「鮟鱇か」
「鳴海っち鮟鱇いける?」
「肴は何でも好きだよ」 
 鳴海は笑顔で答えた。 
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