世界の礎
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第二十話 広大な土地その八
「そしてあらゆる部族がです」
「降りだな」
「シベリアの掌握は進んでいます」
「それは何よりだ、ではな」
「このままですね」
「掌握していく、そして資源の採掘をだ」
「行いますね」
「人を送りな、その際重罪人達を用いる」
義青はこのことを何でもないといった口調で述べた。
「他者を酷く害した連中だ、微塵も容赦せずだ」
「酷使していきますね」
「使い潰してもいい、足りないならだ」
その重罪人達がいうのだ。
「民に高額の報酬と待遇を約束してな」
「その通りにして」
「そしてだ」
「働いてもらいますね」
「民が働くのならだ」
それならというのだ。
「過酷な場所で働いてくれるからな」
「厚遇しますね」
「そうする、しかしな」
「罪人は別ですね」
「罪人も色々でな」
「仕方なく罪を犯した者もいます」
「そうした者には状況を配慮してだ」
罪を犯さざるを得なかったそれをだ、人は時として生きる為に罪を犯すこともある。そうした罪を犯すのが人の業というものだ。
「刑罰も考慮するが」
「重罪人ならば」
「快楽やエゴの為に大罪を犯す様な輩はだ」
「殺人等を」
「そうした輩はだ」
「容赦しないですね」
「その必要はない」
全くというのだ。
「だからだ」
「それで、ですね」
「私は一切だ」
「重罪人は容赦せず」
「酷使する、死のうがだ」
「構いませんね」
「どうなろうとな」
それこそというのだ。
「だからこれまでも無慈悲な死刑を与えたりだ」
「過酷な場所で酷使してきましたね」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「シベリアでもだ」
「そうしますね」
「善良な民は厚遇するがだ」
「邪悪な重罪人は容赦しない」
「そうしていく」
まさにというのだ。
「これからもな」
「それが義青様の方針ですね」
アスが言ってきた。
「法に対する」
「その通りだ、法だけでなくな」
「罪に対してもですね」
「重罪人、邪悪な輩が罪を犯せばだ」
「法に照らし裁きを与え」
「容赦なくだ」
「報いを与えますね」
「他者の人権を酷く害する輩の人権が必要か」
義青はアスに問う様にして告げた。
「果たして」
「必要ないとですね」
「私は考えていてだ」
そしてというのだ。
「そのうえでだ」
「実践されていますね」
「最初からな」
この世界で建国した時からというのだ。
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