夢幻水滸伝
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第三百九十四話 ウルグアイでの合流その十三
「南下してもらってアルゼンチンの西をね」
「攻めていってもらいますか」
「そうも考えてるわ、何万か率いてもらって」
「そうしますか」
「そう、それとね」
そのうえでというのだった。
「チリはこのままね」
「攻めてもらいますか」
「あちらはね」
「そうしてもらいますか」
「それでアルゼンチンで」
この国でというのだ。
「正念場を迎えるわ」
「その戦に勝てば」
「そうなればね」
その時はというのだ。
「大勢が決するわ」
「次にはじまる戦で」
「そう、敵将はインペルちゃんで」
「あの人とどう戦うか」
マリアは真剣な顔で述べた。
「それがですね」
「大事よ」
まさにというのだ。
「インペルちゃんの性格や傾向もね」
「考えて戦いますね」
「そうするわ、軍だけやなくてね」
「そうしたことも頭に入れて」
「戦うわ、毅然としていて真面目な提督よ」
インペル、彼はというのだ。
「そうした子やから」
「采配も真面目ですね」
「優秀よ、ただ提督よ」
この職業にあることを特に指摘した。
「お水での戦が専門で」
「陸はですね」
「どうもね」
こちらはというのだ。
「今一つとなるわ」
「そうですね」
「餅屋は餅屋よね」
「日本ではそう言いますね」
「これはその通りでね」
「専門のお仕事にですね」
「人は秀でていてね」
そうであってというのだ。
「そうやないとね」
「劣りますね」
「インペルちゃんはほんま見事な提督よ」
アレンカールはこのことは認めた。
「海や川やとあたいも勝てるかどうか」
「わからへんですか」
「同じ数、同じ装備の質やとね」
即ち互角の状況ならというのだ。
「果たしてね」
「そうですか」
「けれどそれが陸やったら」
「どうかですね」
「提督は空船の指揮も執れるけれど」
それでもというのだ。
「そっちもね」
「あちらにはないですね」
「こっちには少しやけどあるわ」
「そのことも大きいですね」
「その空船も用いて」
そうしてというのだ。
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