星河の覇皇
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第八十八部第四章 当直任務の様にその五十七
「招待されたからね」
「そうですか、それでは」
「是非ね」
「これよりですね」
「踊らせてもらうよ」
「わかりました」
士官も応えてだった。
艦長を場に案内した、そうして艦長は社交ダンスを行ったがそれは彼が言うのとは裏腹にかなり上手なものだった。
中佐はこの時観戦席にいた、そうしてオムダーマン軍とティムール軍の状況を観ていた。彼等に動きはなく。
自分達が乗艦しているマウリア軍の艦艇以外にもだった。
連合軍それも中央政府軍だけでなく各国軍の艦艇もあった、中佐はその艦艇達を見て自身の従兵に話した。見れば若い女性の兵士だ。
「連合軍の艦艇の方が多いわね」
「我々の十倍以上はいますね」
「優にね、今は戦闘にならないけれど」
それでもとだ、中佐は従兵に話した。
「それでもよ」
「観ていてですね」
「いい気分ではないわ」
「連合軍の艦艇は」
「とてもね」
こう言うのだった。
「思えないわ、けれどね」
「それでもですね」
「彼等を見ても」
それでもというのだ。
「やはりね」
「今は彼等とは戦闘にならず」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「彼等ではなく」
「オムダーマン軍とティムール軍ですね」
「彼等の戦いを見ることが目的だから」
観戦武官である自身のというのだ。
「だからね」
「今はですね」
「いいわ」
例え目にして不愉快でもというのだ。
「それでね」
「では」
「彼等は置いておいて」
そうしてというのだ。
「観ていくわ」
「それでは」
「それでだけれど」
中佐は従兵にさらに言った。
「飲みものは何かしら」
「今から紫茶を持って来ます」
「そのお茶なのね」
「はい、そして」
従兵はさらに話した。
「そこには生クリームもです」
「上に乗せてくれるのね」
「お茶の」
「それは何よりね、それでは」
「はい、持って来ます」
「お願いするわ、そしてね」
中佐は従兵に話した。
「貴女もね」
「いただいて宜しいでしょうか」
「お茶をね」
その紫茶をというのだ。
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