ハッピークローバー
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第百七十二話 心地よい朝その十三
「鳴海っちがどんどん大きくなって私なんかね」
「相対的に見て小さくなるのね」
「小学校の時私の方が大きかったでしょ」
「かな恵元々大きいしね」
一華は笑ってこう返した。
「私達五人の中でもね」
「女の子で並んで一番後ろの方で」
「それでね」
「鳴海っちより大きかったけれど」
「それが今で鳴海っちの方が高くて」
そうなりというのだ。
「もうね」
「ずっと高くなりそうなのね」
「そうなるかもね」
一華に笑って話した。
「これがね」
「そうなのね」
「まあそれがね」
笑ったままさらに話した。
「自然かしらね」
「男の子の方が大きいから」
「だからおぶられる様にもなったし」
その鳴海にというのだ。
「だからね」
「受け入れてるのね、かな恵は」
「そうなるってお母さんに言われてたしね」
「女の子の方が小さくなるって」
「そう、理事長さん達が信者さんの天理教の教会の娘さんも」
「三人おられるわね」
「三人共になるけれど」
姉妹全員がというのだ。
「どの人もなのよね」
「一五〇センチ位で」
一華はそれでと言った。
「私より小さくて。けれど何でも一番上の娘さんは」
「子供の頃背の高い方だったらしいわね」
「そうらしいわね」
「それが成長止まったらしくて」
それでというのだ。
「今はね」
「小柄よね」
「そう言うしかないわね」
「成長止まる人もいるっていうのはね」
「覚えておかないとね」
「そうした人もね」
「背とか体格は」
こうしたことはというのだ。
「個人差があるのよ」
「成長は」
「だからね」
それ故にというのだ。
「あちらの教会の娘さんも」
「最初は背の高い方だったのが」
「成長が止まって」
かな恵は話を続けた。
「今はなのね」
「そうよね、そうしたこともあるわね」
「ええ、鳴海っちはその逆で」
彼はというのだ。
「最初はね」
「小さかったのが」
「最近どんどんよ」
「大きくなってきているわね」
「若しかして」
かな恵は笑ってこうも言った。
「プロレスラーみたいになるかもね」
「鳴海っちが」
「そう、オールブラックスの人みたいに」
「そうなるの」
「そうかもね」
「このまま食べてラグビーをしていったら」
「私よりずっと大きくなって」
そうしてというのだ。
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