夢幻水滸伝
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第三百九十四話 ウルグアイでの合流その五
「撤退してくれるか」
「あの街まで、ですね」
「この世界でもウルグアイの中心地やが」
「あの街まで退いて」
「最近水軍が狙ってるんや」
アレンカール達の軍のというのだ。
「あの街をな、そやからな」
「防衛も兼ねて」
「それでや」
今はというのだ。
「撤退してくれ」
「そしてモンデビデオを守るのですね」
「ウルグアイの兵でな」
「それでは」
「その八万と水軍でな」
その戦力でというのだ。
「ラプラタ川の河口も守りたい、そしていざとなったら」
「河口を渡ってですね」
「こっちに撤退してくれ」
「アルゼンチンまで」
「そや、兎に角今はな」
「モンデビデオまで、ですね」
「撤退してくれ」
「そうさせてもらます」
リョサは貝殻の向こうのインペルの言葉に頷いてだった。
そのうえで即座に撤退にかかった、国境の兵達に命じてだった。
防衛線を放棄シテモンデビドへの撤退を行わせた、その時にだった。
「もう動かせる死体を出せるだけ出して」
「足止めするのですね」
「敵軍を」
「追撃してくるので」
「そうするよ、あと地雷も置こう」
これもというのだ。
「そしてそれでも敵を足止めして」
「そのうえで、ですね」
「撤退しますね」
「そうしますね」
「そうするわ」
兵達に話した。
「そしてよ」
「そのうえで、ですね」
「すぐに撤退にかかりますね」
「モンテビデオまで」
「鉄道も使うよ」
こちらもというのだ。
「もう次々に発車させて」
「人もものも運んで」
「そうしてですね」
「モンデビオオに送るのですね」
「そうするよ、では出すから」
リョサは即座に足止め用の動く死体を出した、ネクロマンサーのその特技を用いてそうしてそれからだった。
地雷も置かせた、それが済むとだった。
将兵達を撤退させた、鉄道を用い馬を走らせてだった。
モンテビデオに向かわせた、アマードはその動きを見てマルタに話した。
「撤退するね」
「ええ、アレンカールさんが西に来られて」
「あちらから攻め込んでウルグアイの中央に向かうから」
「今のうちにね」
「撤退するね」
「そうね、ほな私達は」
「すぐに追撃しよう」
マルタに提案した。
「そうしよう」
「ええ、ただ」
ここでだ、マルタは。
自分達の前にいる何十万もの動く死体達を観た、そのうえでアマードに話した。
「足止めしてきているわ」
「絶対に地雷も置いているし」
「そやからね」
「まずはね」
「ええ、それがリョサさんの思惑やけど」
それがわかっているがというのだ。
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