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金木犀の許嫁

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第六十六話 良心を待ちながらその十一

「味がよくなるし」
「余計にね」
「栄養もあるから」
「いいわね」
「そう、だからね」
「否定出来ないわね」
「電子レンジだってね」
 これを使うこともというのだ。
「冷たいものが暖かくなって」
「いいわね」
「これだけでお料理も作られるし」
「カレーもですね」
 白華はまたこちらを話に出した。
「レトルトの」
「最近レンジに入れるだけで出来るわよね」
「一分かその辺りで」
「そう、だからね」
「こちらもいいですね」
「時間がない時もあるから」
 どうしてもというのだ。
「そうした時はね」
「そうしたものを食べますね」
「だからね」 
 それでというのだ。
「いつも時間をかけた」
「しっかりしたお料理ですね」
「そんなのはね」
 それこそというのだ。
「無理だしね」
「冷凍食品もいいですね」
「そう、そしてね」
「インスタントもですね」
「電子レンジもいいしね」
 使ってもというのだ。
「そういうのを頭から否定したら」
「駄目ですね」
「どうして生きるのか」
 そもそもというのだ。
「現代社会でね」
「忙しいですからね」
「皆そうした時歯絶対にあるから」
 だからだというのだ。
「私もね」
「お料理されますね」
「実はね」
「実は?」
「インスタントラーメン好きで」 
 それでというのだ。
「結構ね」
「食べてますね」
「塩ラーメンなんか」 
 それこそというのだ。
「大好きで」
「よく食べてますね」
「お酒飲む時も」
 この時もというのだ。
「おつまみにね」
「していますね」
「丁度いいのよ」
「おつまみに」
「だからね」 
 それでというのだ。
「よくね」
「召し上がられてますね」
「お鍋にも入れると」
 インスタントラーメンをというのだ。
「冷凍うどんもいいけれど」
「そちらもですね」
「いいから」
 だからだというのだ。
「否定しないわ」
「そうですね」
「否定する方がね」
 むしろというのだ。
「おかしいわ」
「そうよね」
「便利で必要だから」
 だからだというのだ。
「存在するしね」
「生み出されたしね」
「それで否定するのは」
「おかしいわね」
「まして実際にね」
 夜空はさらに話した。
「大勢の人が助かってるし」
「冷凍食品やインスタント食品でね」
「電子レンジでもね」
「すぐに暖かいものが食べられるから」
「役に立つし」
 そうであってというのだ。
「どれも無闇に否定したらね」
「駄目よ」
「そうよ、そうしたものも使って」
「お料理するのね」
「それがいいのよ、私いいと思ったらね」
 それならというのだ。
「何でも使うわ」
「それで食べるわね」
「そうするわ」
「それがいいです、うちもです」
 豊も言ってきた。
「頂いたものも買ったものも」
「全部よね」
「残さずです」
 そうしてというのだ。
「使わせてもらっています」
「冷凍食品もインスタント食品も」
「何でもです」
 それこそというのだ。
「そうしています」
「私と同じね」
「私もです、それじゃあ」
 白華はそれではと言った。
「一緒になっても」
「そうしたことを守っていってね」
「幸せに過ごしましょう」
「そうしようね」 
 二人で微笑んで話した、まだお見合いはしていないが二人はもう通い合っていた。そのうえでお見合いに赴くのだった。


第六十六話   完


                   2025・3・15

 
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