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雄猫の子育て

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第二章

「だからね」
「もう限界ね」
「レッドを含めて十匹もいるから」
 家にというのだ。
「流石にね」
「もう限界ね」
「そうなっているから」
 だからだというのだ。
「フラッフはね」
「うちにとなったわね」
「家族に迎えてくれて嬉しいわ」
 笑顔での言葉だった。
「本当にね」
「そう言ってくれるのね」
「ええ」
 まさにというのだ。
「有り難うね」
「お礼はいいわ、ただね」
「ただ?」
「この娘だけじゃないから」
 こう言ってだった、エグランドは夫の妹にある人を紹介した。それはカノジョの仕事仲間のエレン=カロッザ銀髪でグレーの目の妙齢の美人の彼女だった。
 彼女の家に行くとだ、白い雄猫が雌の子猫と遊んでいた。
「ニャア」
「ナア」
「あの子はベニーといってね」 
 カロッザはエグランドの夫の妹ナニーに話した、サニーは黒い髪と目を持っていて黒髪は腰まであり胸は大きい。
「世話焼きでね」
「それであの娘を育てているのね」
「生後一日で保護されて」
 カロッザは子猫の話もした。
「物凄く弱っていたけれど頑張って生きてね」
「元気になって」
「そしてうちで引き取ったら」 
 そうしたらというのだ。
「ベニーがいつも付き添ってなの」
「育ててくれてるの」
「そうなの」
 実際にというのだ。
「子猫はアドラ=ベルと名付けたけれど」
「その娘をなのね」
「大切に育てているのよ」
「雄猫は基本子育てはしないけれど」
 エグランドがここでまたサニーに話した。
「仲にはね」
「レッドやベニーみたいな子もいるのね」
「そうよ、そうした子もいるって面白いわね」
「ええ」
 サニーは笑顔で頷いて答えた。
「確かにね」
「そうでしょ、それでね」
「そうした子もいるって覚えて」
「レッドもフラッフも宜しくね」
「わかったわ」
 サニーはエグランドに笑顔で約束した、そして二匹を家族として大切にした。それはカロッザも同じで彼女とも親しく交流してそれぞれの猫達を慈しんだのだった。


雄猫の子育て   完


                    2025・5・17 
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