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雄猫の子育て

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第一章

                雄猫の子育て 
 マサチューセッツ州で獣医を営んでいるエリザベス=エゲランド茶色の長い髪の毛にグレーの瞳の太った初老の女性は夫のポール同じ獣医の妹の家で二匹の猫を見つつ話した。
「うちの子はね」
「ええ、レッドはね」
「実は野良猫なのよ」
「ニャア」
 チャトラの雄猫を見つつ話した。
「うちで暮らしているけれど」
「勝手に出ていくわね」
「そうしているのよ」
「そうよね」
 夫の妹はこう返した。
「この子は」
「それで面倒見がよくてね」
 そうした性格でというのだ。
「その子をね」
「ウニャア」
 そのレッドと遊んでいる雄の白いふわふわとした毛の雄猫を見た。
「フラッファーナッターをね」
「連れて来たのね」
「気付いたら稲にいたのよ」
「フラッフは」
「そう、どうしてかって思ったら」
 それがというのだ。
「防犯カメラをチェックしたらね」
「レッドがお家の中に連れて来たのね」
「多分何処かで見付けて」
 そうしてとうのだ。
「一匹でいたから」
「そちらに連れて来たのね」
「どうやらね」
 こう話した。
「そうみたいよ、それで大事に育てたのよ」
「雄猫でも」
「雄猫は普通子育てしないけれど」 
 そうであるがというのだ。
「けれどね」
「レッドは違っていて」
「これまでもね」
「こうした子猫をね」
「そちらに来た」
「いつもね、何匹もね」
「面倒を見てきたわね」
「そうだったのよ」
 これがというのだ。
「それでね」
「この子もよね」
「そうしてくれたの、ただね」
「もうね」
「うちはそうした子が何匹もいて」
 レッドが面倒を見た子猫達がというのだ。 
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