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ハッピークローバー

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第百六十九話 旅行その七

「そうした時があってもね」
「絶対に終わるって」
「だからね」
「絶望しないことだよね」
「自分の努力でどうにかならなくても」
 そうしたものでもというのだ。
「時間が経てば」
「状況が変わったり」
「そうなるから」 
 だからだというのだ。
「絶望するなって」
「言うね」
「逃げてもいいしね」
「碌でもない環境だったら」
「いじめでも」
「いるよね、いじめられている子に学校に行けって言う人」
「いじめられて来いって言ってるのと一緒よ」
 理虹は怒って言った。
「自分でどうにか出来ないのにね」
「それじゃあ逃げるしかないね」
「それで逃げるなってね」
「その結果どうなってもね」
「そんなこと言う奴って責任取らないからね」
「感じないかもね」
 その責任をとだ、古田は軽蔑している顔と声で言った。
「そんなこと言う奴は」
「正論言っているつもりなのよね」
「脳筋のね」
「脳筋もいい悪いあるわよね」
「それで悪い脳筋は」 
 それはというと。
「もう精神論、マッチョなことしか言わなくて」
「何の科学性も思いやりもなくてね」
「そんなことばかり言って」 
 それでというのだ。
「いざってなると」
「責任取らなくて」
「居直ったりするのよね」
「これがね」
 理虹はまさにと言った。
「そうなのよね」
「言い逃れしたりね」
「あと責任転嫁ね」
「いじめられてどうかなった方が悪い」
「そう言うわね」
「これってね」
「最低の発言よね」
「人間の屑でないと」
 そうでないと、というのだ。
「言えないよ」
「そう言うべきよね」
「もうね」 
 それこそというのだ。
「いじめる方が悪いよ」
「絶対にね」
「自分がいじめられたらどうかな」
 そうなればというのだ。
「今だとネットでもね」
「いじめあるわね」
「そうだしね、そんなこと言う奴がネットでもね」
「リアルで言ってね」
「ネットでも言ったら」
 そうすればというのだ。
「炎上して」
「集中攻撃受けるわね」
「これは自業自得であって」
 ネットでは愚かな発言や行動が露呈すればそれで炎上という集中攻撃を受ける、それはリアルよりも遥かに酷くなる。
「いじめじゃないけれど」
「それでもよね」
「自分が受けたらどうか」 
 そうなればというのだ。
「わかるよ」
「そうよね」
 理虹もその通りだと頷いた。 
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