世界の礎
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第十六話 地下世界へその一
第十六話 地下世界へ
義青は空船の量産に入らせた、連合各地の造船所で空船が建造されていき次々に完成されていった。
その状況を見てだ、彼は言った。
「北極点、ネパールとプータンの穴からだ」
「地下世界に入り」
「そして進出してだ」
カニに話した。
「それからだ」
「掌握していきますね」
「そうしていく、地下世界は技術的にはまだまだだ」
そちらはというのだ。
「我々より数百年は遅れているからな」
「その差を活かしてですね」
「戦になろうともだ」
「勝ちますね」
「彼等にはまだ火薬がない」
「しかし我々にはあります」
「それも普通にな」
「その違いが大きいですね」
「かなりな、まずは力を見せる」
自分達のそれをというのだ。
「賊なりモンスターを倒してな」
「その力を見せて」
「戦っても勝てないことを理解させてな」
そうしてというのだ。
「使者を送りだ」
「帝国に入る様に言いますね」
「その様にしていきな」
「帝国にしていきますね」
「地下世界をな、地下世界の統治も同じだ」
これまでと、というのだ。
「やはりだ」
「信仰や文化を認め」
「かなりの自治もだ」
「許しますね」
「そして議会や裁判所も置いてな」
そうしてというのだ。
「国もだ」
「帝国の中に入れてですね」
「存続を認める」
「そうされますね」
「私は滅ぼすつもりはない」
カニに確かな声で話した。
「そうだな」
「統一されることが目的で」
「そしてだ」
「この世界の礎を築かれる」
「それが目的でだ」
そうであってというのだ。
「決してだ」
「滅ぼすつもりはないですね」
「覇道を歩もうともな」
「覇道は滅ぼすことではないですね」
「そうだ、覇道を歩んでいるつもりはないが」
しかしというのだ。
「それでもだ」
「滅ぼすことはですね」
「私の意図ではない」
決してというのだ。
「統一と礎だ」
「意図されるのは」
「そうしたことでな」
「地下世界でもですね」
「無闇な血は不要だ」
「戦になろうとも」
「そこは変わらない、ただ文字や度量衡にだ」
ここで行政の話をした。
「他のこともだ」
「貨幣等もですね」
「今は紙幣もあるがな」
「統一しますね」
「そうしたものはな」
全てというのだ。
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