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ハッピークローバー

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第百六十八話 最後日の開始その十一

「その顔はね」
「怖くなるのね」
「もっと酷い奴は品性も恥も外聞もないから」
 そうであってというのだ。
「そうしたものもね」
「お顔に出るのね」
「それがわかったよ」
 伊東は留奈に話した。
「実際にヒトラーやスターリンの顔も見て」
「それでなのね」
「うん、本当の悪者は」
「そうした連中で」
「それでね」 
 そのうえでというのだ。
「そんな奴には近寄るな、信じるなってね」
「言われたのね」
「ヒトラーやスターリンみたいな連中はね」
「そういうことね」
「そんな連中の言うことを聞いたら運命もね」
「悪くなるわね」
「絶対にね」
 確信している言葉であった。
「そう思うよ」
「そうよね」
 留奈もその通りだと頷いた。
「そうならない筈がないわね」
「悪い奴に騙されてたら」
「運命も悪くなって」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「碌な結末にならないよ」
「そうよね」
「手遅れにならないうちに気付いて」 
 そうしてというのだ。
「逃げればいいけれど」
「そうじゃないとね」
「駄目だよ。部活でもそうだしね」
「変な部活だとね」
 留奈もそれはと返した。
「顧問の先生が暴力を振るう様な」
「そんな部活いてもね」
「いいことなくて」
「すぐに退部しないと」
 問題のある部活からはというのだ。
「トラウマ持ったりしてね」
「よくないわね」
「それで酷い目に遭い続けて退部しても」
「その活動にトラウマ持って」
「例えばバスケやっててね」
「バスケが嫌いになって」
「折角好きだったのにしなくなったら」
 そうなればというのだ。
「こんな残念なことはないし」
「変な部活からは逃げることね」
「最悪部活自体にトラウマ持って」
 そうなりというのだ。
「部活自体しなくなるとか」
「そんなこともあるわね」
「先生から物凄い暴力受け続けて」
「部活はそんなものだって思って」
「もう二度とね」
「入らなくなるよ」
「最悪ね」
 留奈は暗い顔になって応えた。
「そうもなるわね」
「暴力なんて受けたらね」
「それも部活に行く度にね」
「殴られて蹴られて罵られてで」
 そうであってというのだ。 
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