| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

プールでは飲まない

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
次ページ > 目次
 

第二章

「飲むのはね」
「お風呂に入った後ね」
「入る前はね」
 その時はというのだ。
「絶対にね」
「飲まないのね」
「やっぱり危ないから」
 だからだというのだ。
「それでね」
「飲まないのね」
「そう、飲むならね」
 それならというのだ。
「泳がないお風呂に入らない」
「お酒好きで特に旅行の時は朝から飲んでも」
「それでもね」
「気を付けてるのね」
「そうよ」
 こう言って今はジュースを飲む、そのうえで順子と一緒にプールに入って泳いだ。そうしてだった。
 夕食が終わりだ、香里は順子をホテルのバーに案内した、そうしてカクテルを次から次に飲んでいくが。
 そこでだ、こう言った。
「もうプールには出ないから」
「夜もやってるけれどね」 
 窓の外にそのプールがあり泳いでいる客も多い。
「私達はね」
「そう、だからね」
「今は飲むのね」
「こうしてね」 
 二人共ドレス姿だ、その姿で飲んでいる。
「飲むのよ。好きでもね」
「飲む時は考えて」
「そうよ」
 まさにというのだ。
「そうしないとね」
「危ないわね」
「お酒を飲んでお水の中に入ることはね」
「危ないわね」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「今は飲むわ」
「泳がないから」
「そうよ、飲みましょう」
 こう言いつつカクテルを飲む。
「心ゆくまでね」
「ええ、それじゃあ」
 順子も笑顔で応えた。
「一緒にね」
「今夜は飲むわよ」
「今夜もでしょ」
「うふふ、そうね」 
 二人で楽しく話した、そうしてだった。
 香里は順子と共にカクテルを楽しんだ、そして次の日はビーチに出たがその時も飲まなかった。二人で海で泳いで楽しんだのだった。


プールでは飲まない   完


                  2025・4・24 
次ページ > 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧