ロマン詐欺
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二章
「お付き合いしたら」
「お金持ちどころか」
「ルックスはいいかも知れないわよ」
その可能性はあるというのだ。
「多分ね」
「多分なの」
「そう、多分ね」
こう言うのだった。
「こうした場合は」
「それだけはいいのね」
「お顔だけはね、けれど何だかんだ言って)
そうしてというのだ。
「お金出さないで」
「こっちが出して」
「最後はね」
「貢がせてポイ、ね」
「そうなるわ」
まさにというのだ。
「絶対にね」
「そうなるわよね」
真由美も冷静に述べた。
「やっぱり」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「こうした人はね」
「最初からお会いしない」
「そうすることよ」
絶対にというのだ。
「もうね」
「それがいいわね」
「あからさまでしょ」
母は娘に言った。
「流石にね」
「この人はね」
「実際誰かメール送るか」
「それでお付き合いする人いたら」
真由美は愛子に話した。
「馬鹿よね」
「それも相当なね」
「そうよね」
「あんたも引っ掛からないわね」
「確かに結婚したいけれど」
それでもというのだ。
「相手は選ぶから」
「慎重によね」
「そうするから」
「だったらね」
「ええ、この人は絶対にないわ」
「そうよね、それでだけれど」
今度は母から切り出してきた。
「お母さんの知り合いでね」
「紹介してくれるの」
「お見合いする?知り合いの息子さんだけれど」
「ええ、どんな人?」
真由美は話を聞いた、そして実際にお見合いをしてお互いいい人だとわかり結婚に至った。そのうえで幸せになったのだった。
ロマン詐欺 完
2025・4・24
ページ上へ戻る