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ハッピークローバー

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第百六十七話 文化祭最後の日その八

「特にだ」
「そんな奴多いわね」
「しかしネットでもな」
 こちらでもというのだ。
「名前が出ないで一人でないからな」
「出来るのね」
「一人でリアルで名前を出してな」
 そうしてというのだ。
「堂々と言う奴はな」
「それでも暴走する奴いるわよね」
「叩かれる」
 そうなるというのだ。
「絶対にな、カルト教団の教祖を褒めてな」
「カルトもあるわね」
「それもテロをやる様な」
 そうしたというのだ。
「碌でもない教団の俗物の教祖をな」
「褒めるの」
「そんな馬鹿な思想家がいたが」
「叩かれたのね」
「ぼけたのかとさえ言われた」
 吉本隆明のことである、オウム真理教の教祖を最も浄土に近いのではとさえ言い集中的な批判を浴びた。
「俺は違うと思うがな」
「ぼけていなかったの」
「最初からだ」
 それこそというのだ。
「馬鹿だった」
「ああ、凄かった時なくて」
「最初からな」
「駄目だったのね」
「それが間違えな」
 越智はさらに話した。
「思想家になってな」
「頭いいとか言われていたけれど」
「その実はな」
「馬鹿で」
「それでだ」
「馬鹿なこと言ったのね」
「それで叩かれた、しかしな」
 それでもというのだ。
「まだこいつの方がましだ」
「名前出して一人で言っているから」
「それでな」
 そうであってというのだ。
「ましだ、ネットで名前出さずに集団で暴走するなら」
「それで正しいことをしているって言うなら」
「もうな」
 それこそというのだ。
「卑怯で覚悟のない」
「そんな連中ね」
「最低な奴等だ」
 越智は言い切った。
「俺もそんな連中を見てな」
「嫌になったの」
「ああ、だからな」
 それでというのだ。
「大嫌いだ」
「私もよ」
 富美子もまさにと応えた。
「そんな連中はね」
「嫌いだな」
「好きな筈ないでしょ」
 それこそというのだ。
「しょうもない連中よ」
「本当にな」
「どうせリアルじゃね」
「碌な奴じゃないな」
「そうに決まってるわ」
「リアルで何も出来なくてな」
 そうであってというのだ。
「ネットでだ」
「俺強いとかなってるのよね」
「もっともリアルでもいるがな」
「暴走する連中はね」
「自分は正しいと言ってな」
「そのアホ思想家みたいに」
「大抵は集団でな」
 そうであってというのだ。
 
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