ハッピークローバー
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第百六十七話 文化祭最後の日その二
「それだけでね」
「マイナスよね」
「最悪の事態を考えても」
それでもというのだ。
「前向きでいろ」
「うちの学校そう言うわね」
「まあどうしようもない人が暴走して失敗して」
「それは問題外よね」
「その後で一緒にやってた人に連絡不備とか言って」
「自分のミス責任転嫁してるだけでしょ」
富美子はかな恵の今の話に冷めた目で答えた。
「ただ単に」
「それで相手に楽観的じゃないかとか言ったら」
「私だったら怒るわ」
富美子は一言で述べた。
「確実にね」
「あんたが悪いって」
「ええ」
まさにというのだ。
「そう言ってね」
「富美子ちゃんだったら怒るわよね」
「前向きと暴走違うしね」
「もう勝手に焦って暴走してね」
「失敗して責任転嫁ね」
「それでまたやるって言ってね」
かな恵はそれでとさらに話した。
「悩んでたとか嘘言ってね」
「しないのね」
「そんな人はね」
「私怒って付き合い止めるわ、どうせそんな人はね」
富美子は冷めた目で話した。
「反省しないでね」
「同じこと繰り返すわね」
「反省するならね」
それならというのだ。
「責任転嫁しないし自分で言ったこともね」
「ちゃんとやるわね」
「信用なんて絶対に出来ないから」
それ故にというのだ。
「お付き合いもね」
「しないわね」
「本当に前向きな人は暴走しないし」
「ちゃんと状況を見てるし」
「冷静にね」
そうであってというのだ。
「それで責任もね」
「取るわね」
「前に進んでも暴走しない、あと暴走しても正しいことをしているなんて言ったら」
富美子はそのケースについても話した。
「絶対に正しくないわよ」
「暴走した時点でね」
「暴走した正義なんてね」
それはというと。
「悪でしょ」
「むしろね」
「だってね」
富美子はさらに言った。
「魔女狩りとかもね」
「自分が正しいと思ってやったわね」
「魔女をやっつける為に」
「もう疑わしくは罰するで」
「それでね」
そうであってというのだ。
「やってたし。正義なんてそれぞれだし」
「その人のね」
「自分が正しいと思っても」
「違うし別の正義だってあるわよね」
かな恵は富美子に返した。
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