荒らしは削除
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第一章
荒らしは削除
スポーツの試合では審判は必要だ、それは当然サッカーでも同じであり。
イングランドのプロリーグで審判を務めているギルバート=フリーマス広い額と面長の顔を持つ白髪でグレーの目をした背の高い細く引き締まった体格の彼は今サッカーの国際大会で審判を務めていて。
ジャッジを下し続けていたがそのジャッジのうちの一つがだ。
「あの国のサッカーファン達からかい」
「うん、顰蹙を買っているんだ」
フリーマスは知人のブラジルの審判であるマルコ=ダーリオに話した。彼は痩せた中背の黒人である。黒髪をドレッドにしている。
「これがね」
「審判ではよくあることだね」
「私だって誇りがある」
フリーマスは強い声で言い切った、今は開催国のとあるホテルのバーで二人で飲んでいる。そうしながら話しているのだ。
「だからだ」
「ジャッジ一つ一つにだね」
「誇りを以て行っていて」
そうであってというのだ。
「しっかりとだよ」
「公平にだね」
「行っている様にするよ、確かに間違うこともある」
「人間だからね」
「しかし」
カウンターに並んで座り共にワインを飲みつつ話している。
「チェックもしている」
「自分のジャッジを」
「録画を確認して」
「実際に行っているしね」
「そう、そして」
そのうえでというのだ。
「そのジャッジを確認したが」
「間違っていなかった」
「そうだったよ、だから」
「今回のジャッジについては」
「正しいものだったとね」
その様にというのだ。
「言えるよ」
「そうだね」
「うん、だから抗議については」
「反論出来るね」
「公平に行ったジャッジであり」
審判の誇りに賭けてというのだ。
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