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おぢばにおかえり

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第八十四話 日常を過ごせるのもその四十四

「案内してあげたら」
「僕がですか」
「奈良県のこと知ってるね」
「ずっと住んでますからね」
 それでと言う新一君でした。
「ある程度にしても」
「じゃあ丁度いいね」
 次郎さんは笑って言われました。
「一緒にね」
「奈良県の色々な場所行ってですか」
「案内するといいよ」
「それじゃあ」
「うん、それでどうして行くかだけれど」
「実は私免許持ってます」 
 ここで私は言いました。
「実は高校三年生の冬休みと入学前で」
「免許取ったんだ」
「はい」
「それは知らなかったね」
「運転免許は必要だって言われまして」 
 家族全員からです。
「それで、です」
「そうそう、運転免許は必要だよ」
 次郎さんもその通りと答えてくれました。
「おみちの人の移動はね」
「車が凄く多いですよね」
「もう何かあったらね」
 それこそです。
「運転するからね」
「そう言われまして」
「じゃあ丁度いいよ、詰所の車貸すから」
「そうしてくれるんですか」
「車が空いてたらね」
 その時はというのです。
「そうするから」
「だからですか」
「これからはね」
「新一君を乗せて」
 その詰所の車にです。
「そうしてですね」
「奈良県案内してもらうといいよ」
「はい、そういえば前にこんなお話した様な」
 他ならない新一君とです。 
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