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八条学園騒動記

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第七百九十四話 本物の悪党その十三

「堂々とね」
「悪いことするわね」
「そうなのよね」
「大物は」
 アロアは言った。
「悪いこともね」
「堂々としているわね」
「むしろね」
 アロアはさらに言った。
「何が悪い」
「反論するわね」
「堂々とね」
「憎たらしいのよね」
 ジュリアはエウロパ貴族のそうした態度について否定的に述べた、それは頭からのものでまさに全否定だった。
「あの連中のそうした態度が」
「私もよ」
 アロアも同じ考えだった。
「私達が馬鹿で間違えてるってね」
「言ってくるわね」
「エウロパは違うって」
「貴族はね」
「平民から搾取していなくて」
 そうであってというのだ。
「ちゃんと税収の分で生きているって言うわね」
「証拠も出してね」
「どうせその証拠ね」
 連合の考えではだ。
「完全に捏造で」
「嘘よね」
「そうに決まってるわ」
「そうよね」 
 ジュリアもまさにと頷いた。
「貴族の言うことなんてね」
「それもエウロパのね」
「証拠を出してもね」
 それでもというのだ。
「嘘に決まってるわ」
「捏造でね」
「それで堂々と税収で暮らしているって言って」
「虐待もしていないってね」
「言うのよね」
「法律を守ってるって」
「もう胸を張って言うのよね」
 こうアロアに話した。
「憎たらしいことに」
「これが本当に憎たらしいのよね」
「それに」
 さらに言うのだった。
「平民もそうだって言うから」
「余計にタチ悪いわね」
「本当に堂々と言って悪びれないで」
 ジュディも彼等のことを話した。
「胸を張って言うし」
「ああいうのが大悪党よね」
 アロアはまさにと応えた。
「本当に」
「ええ、堂々と胸を張ってね」
「嘘を言うにも悪びれないで」
「命も惜しまない」
「信念もあるのよ」
 それがというのだ。
「お貴族様のね」
「あそこまでいくと大物ね」
「命を惜しまないで」
 それでというのだ。 
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