夢幻水滸伝
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第三百八十六話 南極調査その十三
「他の調査隊のメンバーと同じでな」
「それでや」
その為にというのだ。
「ああしたことはしたらあかん」
「仲間を見捨てるな」
「絶対にな、そうしたことも守りながらな」
「南極も調査してくな」
「将来はな」
今回に限らずというのだ。
「そうしてこな」
「ほんまな」
「先のことを常に考える」
ピエトリは冷静な顔で述べた。
「それが政やが」
「南極のことも同じや」
エチェニケはまさにと答えた。
「先を見据えて考えてな」
「やってくな」
「その通りや」
「そやな、それが南米で一番出来てるのは」
「アレンカールさんやな」
「やっぱりあの人やな」
ピエトリは確かにという顔で頷いた。
「南米やとな」
「戦略家としても一流や」
「僕等以上にな」
「遥かにな」
「しかも人柄も確かで」
「善政を敷いてはる」
「ブラジルを平和で豊かにしてはる」
二人で彼のこのことも話した。
「そやからな」
「あの人のお誘いがあったらな」
「一緒にやっていく様に話してるし」
留守を預かっている者達にというのだ。
「そやからな」
「アレンカールさんと一緒にやっていく様になったら」
「南極のこともな」
「ちゃんとしてこな」
こうした話もしながら南氷洋を調査した、その間海の獣やモンスターとの戦に吹雪にも見舞われたが全て退けてだった。
調査を続けた、そしてかなり調べてだった。
「海も異常なしか」
「海中も調べた限りでは」
「別にな」
「聞いてる通りの南極やな」
四人で食事を摂りつつ話した。
「かなり見たけど」
「ほなもう帰るか」
「それぞれの国に」
「もう頃合いか」
四人共考える顔だ、その顔で食べつつ話している。メニューはザワークラフトに乾パンにソーセージだ。
そしてビンガもある、そうしたものを口にしつつだった。四人は話していた。
「帰国するか」
「ニュージーランド経由で」
「充分調べたし」
「乗員も調査隊も一時休養では追い付かん喰らい疲れてきたし」
それでというのだ。
「もう戻るか」
「戻るまでも長いし」
「そうしよか」
「ここは」
こう話してだ、四人は調査を終えて南米に戻ることにした、そして南極を後にして一時ニュージーランドに戻ったが。
そこでだ、ニュージーランドのマリアに言われた。
「南米で動きがあったで」
「アレンカールさんが私等の勢力を一つにしはったか」
パラグアイのマリアが応えた。
「そうしはったか」
「そうなったで、会談を開いて」
そうしてというのだ。
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