新オズのブリキの樵
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第四幕その十三
「本当にだよ」
「無駄だね」
「本人さんも全く成長しないし」
「これ以上はなく無駄で下らない人生だよ」
こう二人でお話します。
「外の世界の人でも」
「そう思うね」
「全く以てね」
「そんな人生を送るなら」
カエルマンは二人のお話を聞いて心から思いました。
「嫌だね」
「残るものなんてね」
「何もないね」
「そう、全くね」
樵は断言しました。
「魔法使いさんとお話した漫画家さんはお二人で物凄く大きなものを残したよ」
「そうしてオズの国に来たね」
「そう、子供達を楽しませてね」
外の世界のというのです。
「夢も与えたよ」
「本当に大きなことだね」
「けれどそんな人はね」
「夢を壊したとか得意になっても」
「全くね」
それこそというのです。
「そんなこともなくて」
「まさに何もなくて」
「残すものなんてね」
「何もないね」
「誰の何の役にも立たなくて」
全くというのです。
「そうしてね」
「終わるんだね」
「そうだよ、子供に夢を与えることはとても素晴らしいことで」
「そしてその夢は大きい」
「しかも美しいよ」
樵は笑顔で言いました。
「それがそんな下らない人にどうにか出来るか」
「出来る筈がないね」
「そうだよ、何があっても」
それこそというのです。
「そうした人にはね」
「壊せない」
「勝手に壊したと得意になっているだけで」
その人だけがというのです。
「本当にね」
「何にもなっていないね」
「壊されたと絶望する子供なんていなくて」
「下らないとわかって」
「一蹴されてね」
そうなってというのです。
「終わりだよ」
「それに過ぎないね」
「そうだよ、けれど漫画家さんも僕達もね」
「全く違うね」
「そう、子供達と同じく夢を持って」
「そのうえでだね」
「何でもやっていこう」
こう言うのでした。
「是非ね」
「そうあるべきだね、ではコンサートも」
「とても夢のあるものにしていこうね」
「そうしていこう」
笑顔でお話してでした。
今はカエルマンと一緒に水族館の中を巡りました、そうしてカエルマンもまた一緒にコンサートの候補地を巡るのでした。
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