星河の覇皇
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第八十八部第三章 最後の防衛ラインその二十八
「そうしたが」
「それに匹敵しますか」
「言うなら五日の間に百キロずつでだ」
「五百キロですね」
「進んだ様なものだ、いやその倍のだ」
「千キロですね」
「そこまで入った」
そうしたというのだ。
「進撃だった」
「左様ですか」
「私が思うにな、そしてな」
「今はですね」
「シャイターン主席が復帰し」
そしてというのだ。
「そのうえでな」
「今に至りますね」
「この五日はそうなったが」
それでもというのだ。
「卿の言う通りにな」
「今はですね」
「振り出しに戻った」
戦局はというのだ。
「そうなった」
「ティムール軍が堅固な防衛ラインを築き」
「その結果な、もう潜水艦もだ」
これもというのだ。
「シャイターン主席が復活したからな」
「容易にはですね」
「使えない」
「シャイターン主席なら」
「見破られる」
そうなるというのだ。
「だからな」
「それで、ですね」
「ティムールは確かに領土深く入られたが」
「それでもですね」
「まだだ」
「そうですか」
「これからどうなるかはな」
それはというと。
「双方のやり方次第だ」
「ではまだですね」
「ティムールもな」
劣勢になっているこの国もというのだ。
「巻き返せる」
「予備戦力がないですが」
「もう限界まで招集してな」
「そうなっていますが」
「しかしだ」
それでもというのだ。
「まだだ」
「やり方次第で、ですね」
「巻き返せる」
それが可能だというのだ。
「そしてだ」
「勝利もですね」
「可能だ、しかしここで敗れると」
ティムールがというのだ。
「もうだ」
「後がない」
「どうにもならない」
そうなるというのだ。
「最早な」
「左様ですか、後がないのではなく」
「若し敗れるとな」
「戦局自体が決まりますか」
「ティムールは終わりだ、後はサマルカンド星系でどう戦い」
そうしてというのだ。
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