ハッピークローバー
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第百六十四話 文化祭でもカレーその十六
「ちょっとね」
「私もこの前まで知らなかったのよ」
「そんな便利な洗剤があるって」
「ええ」
そうだったというのだ。
「これがね」
「マイナーみたいだね」
「どうもね。便利なものでもね」
それでもというのだ。
「知られていないものってね」
「あるんだね、世の中」
「世の中広くて」
理虹はそれでと話した。
「便利なものでもね」
「マイナーなものあるね」
「この洗剤海自さんだと江田島でよく使われてるらしいよ」
海上自衛隊幹部候補生学校がある場所である、海軍兵学校の伝統を受け継ぐ赤煉瓦で有名な学校だ。
「あそこの夏の制服白だから」
「まさにその白で」
「さっきもお話したけれど」
「白だと汚れが目立つから」
「制服の選択の為にね」
まさにその為にというのだ。
「どの人も持っていて」
「使うから」
「有名なのよ」
「そうなんだね」
「けれどね」
それでもというのだ。
「有名なのはね」
「江田島だけで」
「他の場所だとね」
「マイナーなんだね」
「そうなのよ」
これがというのだ。
「残念なことに」
「そうだね、もっとね」
ここでだ、古田は言った。
「そうしたものをよく知っていかないとね」
「便利なものよ」
「世の中にあるね」
「マイナーでもね」
「そう、そう言われるものでもね」
それでもというのだ。
「知っていって」
「使わないとね」
「世の中便利になったって言うけれど」
俗にというのだ。
「その世の中にある色々なものをさらに知れば」
「もっと便利になるわね」
「知ればね」
そうすればというのだ。
「それでその分楽になって幸せにもね」
「なるわね」
「そうだよね」
「ええ」
理虹はその通りだと答えた。
「私もそう思うわ」
「そうだよね」
「知ればね」
そうすればというのだ。
「本当にね」
「そこからよね」
「もっと幸せになれるよ」
「こうした洗剤を知るだけでもね」
「カレーの汚れも落ちる様になるし」
「簡単にね」
「そうそう落ちないものが」
ここに醤油やソースが入っていることは言うまでもない。
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