八条学園騒動記
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第七百九十四話 本物の悪党その七
「一見傲慢な態度でね」
「偉そうでも」
「その実はね」
「何処かの国とつながっていて」
「その国の便宜を図る」
「その為に動いていたら」
「もうね」
それこそというのだ。
「売国奴よ」
「そう言うべき存在ね」
「ボサカだって」
ジュリアはこの独裁者の名前をここで出した。
「そうだったしね」
「そう、実はフランスとつながっていたのよ」
「そうだったのよね」
「それでね」
「仏蘭西のバック受けてやりたい放題やってたのよね」
「大統領に賄賂も渡して」
当時のフランスの大統領にである。
「それでね」
「フランスに便宜も図って」
「そうもしてね」
「フランスの威を借りていた」
「皇帝を名乗っても」
その為ボサカは歴史において僭主と言われもしている。
「その実はね」
「売国奴だった」
「そうだったとも言えるのよ」
「あのね」
ジュリアはここでこう言った。
「売国奴って傲慢なことが多いわね」
「自国民に対してね」
「もうね」
それこそというのだ。
「いつもふんぞり返っていて」
「私を誰だと思っているとか」
「平気でそう言うけれど」
そうであるがというのだ。
「他の国をバックにしてるのね」
「だからイエスマンと同じなんでしょ」
アロアはいぶかしむジュリアに話した。
「根っこは」
「あっ、強い人に媚び諂って」
「その分ね」
「弱い人には偉そうなのね」
「媚び諂うとね」
そうすると、というのだ。
「その分ね」
「偉そうにする」
「自分より強い他国や独裁者に諂う分」
その分というのだ。
「弱い人にはね」
「偉そうにするのね」
「それも私利私欲の為にね」
「見下げ果ててるわね」
「それでもね」
そう見られてもというのだ。
「お金や権力が欲しいのよ」
「地位と」
「自分のね」
「国をどうしようもないのね」
「だから国にしろ組織にしろ」
そうしたものはというのだ。
「自分がね」
「いい思いをする為の場所ね」
「あくまでね」
「そこをよくするんじゃなくて」
「寄生して」
そうしてというのだ。
「自分が利益を貪るのよ」
「そう言ったら」
ジュディはどうかと述べた。
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