夢幻水滸伝
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第三百八十五話 自然にも目を向けてその七
「占ってそこからことを進めますと」
「何事も順調に進められますね」
爺さんと肉屋は統一を順調に進めるファラに居酒屋で三人で飲みつつ話した。
「今では統一も目前です」
「あと一歩です」
「いや、統一出来ても」
ファラは自分のことを笑顔で話す二人にワインを飲みつつどうにもという顔で言った。
「そこから先はな」
「統治ですね」
「エクアドル全体の」
「それは出来るけれど」
それでもという口調で話した。
「そこから先がな」
「先ですか」
「統一とそこからの統治の」
「これは占わんでもわかる」
ファラは真面目な顔で話した。
「あたいは一人やとエクアドル一国の器や」
「そこから先はない」
「領土の拡大は」
「そや」
はっきりと言い切った。
「それもせんわ」
「あの、ですが」
爺さんはファラのその言葉を玉蜀黍を茹でたものを食べてから受けて言った。
「それでは世界は」
「救えへんか」
「はい、世界を救うおつもりなら」
「世界を統一してやな」
「世界の力をまとめ」
そうしてというのだ。
「そのうえで危機に対するべきでは」
「星のモンは一人やないやろ」
冷静にだ、ファラはセビーチェを食べつつ言った、他にはトスト―ネヤカングレホといったこの国の料理がある。
「そやろ」
「天地人それぞれ七十二人おられ」
「神星の人が十八人いてはるな」
「左様です」
「全員揃ってや」
「この世界を救うのですね」
「そういうもんやからな」
自分達星の者達はというのだ。
「そやからな」
「ファラ様はですか」
「一人やとな」
そうであるならというのだ。
「ほんまな」
「エクアドル一国ですか」
「それが器や」
「そうなのですね」
「ではこれからどうされますか」
肉屋は赤ワインを飲みながら問うた。
「エクアドルを統一された後は」
「他の人等と一緒にやってくわ」
ファラはすぐに答えた。
「そうするわ」
「これからはですか」
「そや、そしてな」
そのうえでというのだ。
「世界の統一も進めて」
「世界を救われますか」
「そうするわ」
「ではです」
肉屋はファラの話をここまで聞いて彼女に問うた。
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