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ハッピークローバー

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第百六十三話 魔法その十五

「女の人の権利言うのに」
「性犯罪起こす人はスケールが大きい」
「もう何もわかっていない知らない位とてつもない馬鹿で」 
 そう言うしかない輩でというのだ。
「間違ってもね」
「ああなったら」
「終わりだよ」
「人として」
「完全にね」
 そうなるというのだ。
「本当にね」
「そうよね、しかし二十年以上言われてわからないって」
「周りからね」
「他の出演者の人全員から言われる感じで」
「それでずっと考えが変わらないって」
 それはというと。
「人の話を全然聞かないとかね」
「そんなレベルじゃないわね」
「自分は聞いているつもりでも」
 それでもというのだ。
「言った人から見て聞いていないってね」
「そんな人もいるわね」
「中にはね、けれど全く聞かない人は」
「あの人みたいに」
「滅多にないよ、それでそんな人が魔女狩りなんてしたら」
「大変なことになるわね」
 留奈は実際にそうなった時を考えて応えた。
「間違ってるって幾ら言われても変わらないなら」
「ああした人も問題だし」
「魔女狩り自体がね」
「だからね」
 それでというのだ。
「本当にね」
「魔女狩りはあっては駄目ね」
「絶対にね」 
 何があってもというのだ。
「犯罪でもない限り」
「人に迷惑かけないなら」
「あっていいよ」
「魔術もね」
「むしろあった方がいいよ」
 人に迷惑をかけないのならというのだ。
「楽しいしね」
「魔女の人達だって」
「だからね」
「魔女狩りなんてね」
「とんでもないよ」
「馬鹿なことよね」
「無実の人達を沢山殺した」
 そうしたというのだ。
「最悪のね」
「行いよね」
「そうだよ、害にならないなら」
 それならというのだ。
「それでいいよ」
「そうよね」 
 留奈も確かにと頷いた。
「その方がいいわね」
「ずっとね、魔術はあっていいよ」
「人の役に立つなら」
「何でもね」
「その通りね、それでね」
 そのうえでとだ、留奈は言った。
「楽しい世の中になったら」
「それでいいよ」
「魔術より魔女狩りが問題よ」
「遥かにね」
 二人で平安京、陰陽道もあるその時代の資料を目にしつつ話した。そうして二人で文化祭も満喫するのだった。


第百六十三話   完


                    2024・12・23 
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