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ハッピークローバー

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第百六十三話 魔法その十

「魔女狩りだってね」
「行われたわね」
「魔女ってね」
 そう呼ばれる者達はというと。
「他の宗教の人達だし」
「北欧やケルトのね」
「その実はね」
「欧州に昔からある」
「そちらの人達で」
「キリスト教はずっと他の宗教認めなかったから」
「だからね」
 その為にというのだ。
「弾圧されたんだよ、あと異端はね」
「もっと酷かったわね」
「弾圧が酷かったしね」
「本当に疑われただけで終わり」
「そんな有様だったから」 
 それ故にというのだ。
「もうね」
「最悪だったわね」
「最悪も最悪で」
 そう言うしかなくというのだ。
「今見たら暗黒時代だよ」
「あの頃の欧州は」
「本当に魔術もあったらね」
「面白いわよね」
「日本みたいに肯定してね」
「受け入れていたらね」
「陰陽道みたいにね」
 平安時代の日本のことを話した。
「そうしたらよかったと思うよ、ただね」
「ただ?」
「人に害を為す魔女はね」
「やっぱりいるから」
「そうした人達はね」
「何とかしないといけないわ」
「僕中一の時にフランス人のクラスメイトに聞いたけれど」
 こう前置きして話した。
「ルイ十四世の時ね」
「悪い魔女のことを」
「昔火刑法廷ってあって」
「また物騒な名前ね」 
 留奈は火刑法廷と聞いてまずはこう言った。
「私もちょっと聞いたことあるわ」
「冗談抜きでとんでもなかったんだよね」
「あれよね、ラ=ヴォワザンっていう」
「秘密結社みたいなの持っていてね」
「毒薬とか売っててね」
「造ってね」 
 彼女自らがだ。
「暗殺とかにも関わってて」
「王様の暗殺計画あったのよね」
「そのルイ十四世のね」
「物凄いわね」
「何でも神父さんへの懺悔でね」
「それ言ったのよね」
 留奈はこう返した。
「そうしたら神父さんびっくりして」
「懺悔って誰にも言わないものだけれど」
「言ったら駄目なのよね」
「けれどあんまりにもとんでもないことだったから」
「警察にお話したら」
「警察もびっくりして」
 そうしてというのだ。
「層さしたら」
「その人が主犯だったのよね」
「そうであってもう関係者もね」
「大物がいてで」
「国際的な犯罪組織で」
「大騒ぎになってね」
 実際そうなった、ブルボン王朝を揺るがす大事件となったのだ。 
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