博士の挑戦状
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第二百三十四話
第二百三十四話 焦ってはならない
小田切君は博士に話した。
「本当に焦ってすぐに進めようとしますと」
「ミスをするな」
「もうそれがです」
「ゲームをミスする元凶であるな」
「急いでもです」
そうしてもというのだ。
「焦ってはです」
「絶対にいかんな」
「僕子供の頃に実感しました」
博士に真面目な顔と声で話した。
「焦ってです」
「ミスをしてか」
「何度もそうして」
そうしたミスを犯してというのだ。
「思い知りました」
「そうであるな」
「はい、ですから」
それでというのだ。
「ゲームではです」
「焦らない様にじゃな」
「心掛ける様になりまして」
そうしてというのだ。
「プレイしていきますと」
「上手くなったか」
「はい」
まさにというのだ。
「元々得意で」
「何事も焦るとじゃ」
博士は小田切君に冷静な顔と声で話した。
「そこからじゃ」
「失敗しますよね」
「うむ」
その通りだというのだ。
「だからわしも焦らぬ様にしておる」
「研究や開発で」
「時間がかかってもな」
それでもというのだ。
「じっくりと進めていく」
「それが大事ですね」
「それでゲームもじゃ、操作に慣れてな」
コントローラーのそれにというのだ。
「ゲームの内容を理解したらな」
「後は焦らないことです」
「左様、それがわかっておるからな」
だからだというのだ。
「小田切君はゲームが上手じゃ」
「そういうことですね」
「それでも昔のゲームをそこまでクリア出来るのはかなりじゃ」
「MSXの方でも」
「その機種のゲームをそこまでクリア出来ればプロじゃ」
そこまでのレベルだというのだ。
「なってみるか」
「いえ、それは」
どうかとだ、小田切君は答えた。プロのゲーマーになることについては。
第二百三十四話 完
2025・1・2
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